第47回『リセール・プライス』ランキングを発表 『ホンダ・Gold Wing Tour』が首位獲得!
公開日:2024.01.16 / 最終更新日:2024.04.18
バイク業界のよりよい未来を考え、新しい価値を調査し、分析した内容を広く社会に発信することを目的に活動を行うバイク未来総研(所在地:東京都世田谷区、運営:Bike Life Lab supported by バイク王)は、2023 年 9 月~2023 年 11 月の期間を対象に、「再び売却した際、高値の付くバイク」=「“リセール・プライス”の高いバイク」上位 10 車種を『Bike Life Lab supported by バイク王』に発表いたしました。
『“リセール・プライス”の高いバイク』は、需要の高いバイク、つまり『人気のあるバイク』と言い換えることもできます。47 回目となる今回は、「ホンダ・Gold Wing Tour」が首位に輝きました。
※本調査結果を転載される際は、必ず
「バイク未来総研調べ( https://www.8190.jp/bikelifelab/bikefuture/resale-ranking/newest/ ) 」
とご明記ください。
バイク未来総研とは
国内外のレースで輝かしい成績を挙げ、現在も多方面で活躍する宮城光氏を所長に迎え、バイクライフの楽しさやバイク王が持つバイクに関する独自データ分析などの情報発信に加え、ライダーやバイク業界がこれから描く「未来」に切り込んだコンテンツを順次発信します。
『ホンダ・Gold Wing Tour』が首位獲得!
47 回目となる『リセール・プライス』ランキングは、『ホンダ・Gold Wing Tour』が首位に輝きました。
2015 年 5 月発表の第 12 回リセールプライスランキング以来の首位獲得となりました。
世界中で愛され続ける Gold Wing シリーズ
Gold Wing シリーズは 1970 年台に『GOLDWING1000』として発売されてから現在に至るまで半世紀近く世界中で愛され続けているシリーズです。
そんな歴史ある Gold Wing シリーズの最新モデルである『Gold Wing Tour』は 1833cc 水冷 4 ストローク水平対向 6 気筒のエンジンを採用したモデルです。
2021 年モデルから電子制御式の変速機構の DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)を標準搭載し、4 種類から選択可能なライディングモードも採用しているためシルキーでパワフルな走りを実現しています。
容量についてはサドルバッグやリアトランクなどの積載は全て合計すると 121L の大容量となり、3泊 4 日 2 人分相当の荷物を収納することを想定したサイズ感となっています。シートはまるでソファのようなゆとりあるサイズ感となっており、クルーズコントロールや電動スクリーンを採用することで
長距離走行時の快適性を高めています。
また、重量のある車体の取り回しを楽にする微速前進後退スイッチを始め、スマートキー・スマートフォン対応機能・電熱シート・オーディオ機能・二輪車用のエアバッグシステムなどの装備も搭載しており、快適性において 4 輪に匹敵するのではないかと思えるほどの豪華な装備を採用しています。
長距離ツーリングの快適性において『Gold Wing Tour』の右に出るモデルは少なく、絶対的な地位を確立しているホンダのフラッグシップモデルです。
環境にも優しいスクーター、リード 125 が総合 2 位!
今回総合 2 位を獲得したホンダの『リード 125』は、前回の第 46 回より排気量別ランキングで 1 位を獲得。今回は、排気量別ランキングで 2 位と 11.1Pt 差をつけて、『ダックス 125』や『モンキー125』などの人気車種を抑えての 1 位獲得となりました。
また、37L のシート下収納スペースを確保し、積載性にとても優れ、環境適応型エンジンの eSP+エンジンや、アイドリングストップ機能を採用し、環境にも優しい人気のスクーターで今回総合 2 位にランクインしました。
落ち着きを見せる発売間もないバイクの価格
また 5 位にランクインしたのはカワサキの『ELIMINATOR 400』。過去の集計上、新発売されたバイクは、リセールポイントが 100Pt を超え上位にランクインするケースもありましたが、2023 年モデルとして新登場の『ELIMINATOR 400』は 86.6 Pt となっており、総合ランキングでは 5 位という結
果になりました。
これは新車の供給が安定してきていることにより、プレミア価格が付きづらくなったことが伺えます。
安定した人気のホンダ ADV シリーズ
今回新登場の『ELIMINATOR 400』を抑え、ホンダの『ADV160』が総合 4 位、X-ADV が総合 3位を獲得しました。ホンダの ADV シリーズは、国内 4 メーカーで唯一のアドベンチャースタイルのスクーターとなっており、2023 年 3 月発表の第 44 回リセールプライスランキングより、3 回連続で排気量別ランキングトップ 5 にランクインしています。
アドベンチャーモデルが、高い人気を得ている中、今後「アドベンチャースクーター」の動きにも注目です。
新年を迎え春のバイクシーズンに向かっていく中で、今後のランキングにどのような変化をもたらす
のか、引き続き『リセール・プライス』ランキングにご注目ください。
『リセール・プライス』とは
バイクを再び売却(=リセール)するときの価格(=プライス)を指します。
2023年10月現在、新車で購入が可能なバイクを対象とし、オークションで売却した際の落札金額の平均値と新車販売価格を基に『リセール・プライス』をポイント化。ポイント数が高いほど、『リセール・プライス』が高いと想定できます。
本指標は、200万台以上の累計取扱台数を誇る『バイク王』のデータを基に、Bike Life Labが独自に集計したものであり、バイクユーザーが新車あるいは中古バイクを購入する際の参考情報として活用されることを目的としています。
算定基準
・国内主要4メーカーが、国内で販売しているバイク(2023年10月現在・逆輸入車を除く)
・新車販売価格は2023年10月現在の価格を基準。カラー等により価格が複数ある場合は、最安値を基準に算定
・モデルチェンジが実施された場合は、最新モデルのみを対象とする
・期間内に、Bike Life Lab独自の規定台数に達する流通があるバイクを対象とする
総合ランキング
◇対象期間 2023 年 9 月~2023 年 11 月
順位 | メーカー・車種 | リセール・プライス |
1 | ホンダ・Gold Wing Tour | 95.8 Pt |
2 | ホンダ・リード125 | 95.4 Pt |
3 | ホンダ・X-ADV | 93.8 Pt |
4 | ホンダ・ADV160 | 89.7 Pt |
5 | カワサキ・ELIMINATOR | 86.6 Pt |
6 | ホンダ・DIO110 | 84.3 Pt |
7 | ホンダ・CRF1100L Africa Twin | 83.0 Pt |
8 | ホンダ・FORZA | 82.7 Pt |
9 | ヤマハ・XSR900 | 82.0 Pt |
10 | カワサキ・Z900RS | 81.6 Pt |
排気量別ランキング上位5位
原付一種・二種
順位 | メーカー・車種 | リセール・プライス |
1 | ホンダ・リード125 | 95.4 Pt |
2 | ホンダ・DIO110 | 84.3 Pt |
3 | ホンダ・モンキー125 | 80.1 Pt |
4 | ホンダ・PCX125 | 79.8 Pt |
5 | ヤマハ・シグナス グリファス | 76.0 Pt |
軽二輪
順位 | メーカー・車種 | リセール・プライス |
1 | ホンダ・ADV160 | 89.7 Pt |
2 | ホンダ・FORZA | 82.7 Pt |
3 | ホンダ・CRF250L | 80.7 Pt |
4 | ホンダ・PCX160 | 72.2 Pt |
5 | ホンダ・CRF250 RALLY | 71.0 Pt |
中型二輪
順位 | メーカー・車種 | リセール・プライス |
1 | カワサキ・ELIMINATOR | 86.6 Pt |
2 | ホンダ・GB350 | 74.8 Pt |
3 | ホンダ・GB350 S | 73.7 Pt |
4 | ホンダ・CBR400R | 65.2 Pt |
5 | カワサキ・Ninja 400 | 60.9 Pt |
大型二輪
順位 | メーカー・車種 | リセール・プライス |
1 | ホンダ・Gold Wing Tour | 95.8 Pt |
2 | ホンダ・X-ADV | 93.8 Pt |
3 | ホンダ・CRF1100L Africa Twin | 83.0 Pt |
4 | ヤマハ・XSR900 | 82.0 Pt |
5 | カワサキ・Z900RS | 81.6 Pt |
※過去のランキングはこちらからご覧ください。
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バイク未来総研所長 宮城光のココがポイント
リセールプライスランキング上位のマシンは、概ね趣味と実益を併せ持つ魅力、つまり毎日の通勤にも使えて週末は快適に別世界へ連れて行ってくれるマシンが手堅く上位をキープしているとも言えます。しかしながら今回のゴールドウィングは、圧倒的に趣味性を極めたマシンです。
今回のタイミングでトップポイントを獲得した事は異例とも言える内容。
とは言え、ここ数年のソロツーリングの人気や、アドベンチャーモデルの人気も、基本的にはツーリングマシンとしてその性能を特化したモデルへの認識が高まったと言えます。また、ホンダの ADV コンセプトが 2台、TOP10 に入っている事も、バイクへ対してアクティブな要因が求められている事が解ります。
そう考えると、ピュアにマシンに性能を楽しみたいユーザーと、新しい世代では複合的にマシンに性能を求めている事も考えられます。
ユーザーへのベネフィットが、ビジュアルから見て取れる方が解りやすいのでしょう。