【動画あり】100均アイテムでできる!愛車のブレーキオイル交換
公開日:2018.07.30 / 最終更新日:2021.05.02
自分でメンテナンスしよう、と思ってもなかなかとっつきにくいのがブレーキ関連。
確かに一番重要なパーツだし、工具ないし、壊れたらどうしよう…という不安があります。
そこで今回は100均アイテムを使ったブレーキオイル交換をご紹介します!
オイルには種類がある
ブレーキオイルって実はDOT3、DOT4、DOT5.1など何種類かあるんです。
国産車はDOT4が多いですが、ハーレーやBMWなどの外車は専用のオイルがあったりします。
DOT4はほぼ色無しですが、少し変わったオイルでは、紫や青など、色が付いています。
一番マズいのは種類の違うオイルを混ぜちゃうこと…。
混ぜるな危険
試しにDOT4とハーレーのDOT5.1を混ぜてみます。
すると…
一見混ざったように見えますが、よく見るとコップの中で紫の斑点ができていて、混ざっていないのがわかります。
同じオイルでも、グリコール系、シリコン系、鉱物系とそれぞれ別物なので、混ざらないんです。
このまま使ってしまうとブレーキが効かなくなったり、逆に熱くなって効きっぱなしになったりする場合も。
愛車のオイル種類を確認!
今回の車両はCB400SFなので、オイルはDOT4。
愛車のオイル種類がわからない!という方はレバーの付け根にある装置「マスターシリンダー」の蓋を見てみてください。
必要な工具は100均で揃える!
今回使う工具はすべて100均で買える物のみ。
まずは飲み終わったペットボトルのふたに十字の切れ込みを入れ、100均の透明チューブを差し込みます。
これだけでは安定しないので中に水を入れて自立できる状態に。
次にブレーキキャリパーの黒いゴムカバーがかぶっている「ニップル」と呼ばれる部分に、100均のメガネレンチをかませて、上からホースの先端も差し込みます。
キャリパー側は準備完了。
マスターシリンダー側は蓋を100均ドライバーで外し、準備完了。
ここのネジはナメてバカになりやすいので、車載工具よりも100均の正しいサイズのドライバー、もしくはしっかりとした工具で外しましょう。
開けるときは下に押し付ける力9に対し、ネジを回す力を1、という力加減です。
ブレーキオイルは塗装を溶かす
「オイルなんだし、そこら辺に垂れ流しても大丈夫だろ!」と思われる方、ブレーキオイルって実は結構劇物なんです。
写真の右側はブレーキオイルが付いて塗装が溶けたマスターシリンダーの蓋。(左が正常)
ブレーキオイルは塗装を溶かしてしまうので、飛び散ったり垂れ流したりすると愛車がどんどんボロボロに…。
キャリパー側は先ほど作った装置があるので大丈夫だと思いますが、神経質な方の中には、万が一こぼすことも考えてタンクを布で養生したりする場合もあります。
車両を直立できない場合はハンドルで調整
ブレーキフルード交換はできるだけ直立した状態でやりたい作業ですが、どうしてもできない場合はマスターシリンダーが水平になるようにハンドルを切って調整します。
ただ作業中にハンドルが切れてしまう可能性があるのでタイヤに何かしらストッパーをかましておいたほうが良いでしょう。
外した部品は水洗い
マスターシリンダー側のネジを外したら、もう1枚プラスチックの蓋と黒いゴムが出てきます。
外したらなくさないよう、トレーに移して保管します。
今回のトレーは100均で買ったものです。
外した部品は最初に水洗いし、作業中に水を飛ばしておきます。
洗い方は汚れを落とす程度で大丈夫ですが、黒いゴム「ダイヤフラム」と呼ばれるパーツは途中で切れていないかチェックが必要です。
このパーツはオイル量に合わせて下方向に吸われていくため、これが切れているとマスターシリンダー内でオイルの量を保てなくなります。
洗い終わったらキッチンペーパーなどで水気を取り、作業が終わるまで乾かしておきます。
オイルの入れ替え
ブレーキオイルを交換する際は、今入っているオイルを抜き、新しく入れる、という作業ではありません。
油圧ブレーキは注射器と似た構造なので上から新しいオイルを継ぎ足し、今入っているオイルを下から抜いて入れ替える、という作業になります。
まずはブレーキレバーを数回握り、力がかかっている状態で最初にキャリパーをかませたメガネレンチを開ける方向に動かします。
するとレバーはハンドルに付くまで握り込め、キャリパーからはホース内に古いオイルが出てきます。
出てきたのを確認したら、レバーを離す前にキャリパー側のネジを締め込み、それからレバーを離します。
これを逆にしてしまうと、キャリパー側から空気を吸って油圧がかからなくなってしまいます。
これを繰り返し、新しいオイルを上から下へと送って交換していきます。
継ぎ足しを忘れずに!
オイルを下へと送っているので、当然マスターシリンダーのオイルは減っていきます。
これが完全になくなってしまうと上から空気を吸って油圧がかからなくなるので、こまめにオイル残量をチェックして継ぎ足しながら作業しましょう。
出てくるオイルが綺麗になったらOK
レバーを握って力がかかったら下からオイルを抜き、閉めたらレバーを戻す、という作業をして、キャリパー側から出てくるオイルが綺麗な色になったら入れ替え完了。
ダブルディスクの車両でブレーキが両方に付いている場合でも、途中で混ざったりすることはないので、片側ずつで大丈夫です。
入れ替え終わったらオイルが内側の線まで届いているか確認し、蓋をして終了。
内側の線が満タンの線なので、カップラーメンと同じ要領です。
最後に湿らせたティッシュでマスターシリンダーのフチについたオイルを拭き取ります。
ブレーキオイルは水溶性なので不安な方は洗車までやってしまってもOKです。
まとめ
ブレーキ関連のメンテナンスはフルード交換、パッド交換レベルなら意外と簡単なんです。
ここから先に進むと少し難しくなってきますが、絶対素人じゃ触れない、というレベルではありません。
ブレーキオイルを長期間交換しないとブレーキの効きも悪く、内部のゴム類を痛めてしまうこともあります。
100均アイテムでも出来る作業なので、定期的に変えておきましょう!