今月のフィーチャーバイク

CBR250R

CBR250R

手軽だけど奥が深い
洗練のシングルスポーツ

CBR250R

2008年に登場したニンジャ250Rのヒットを受け、ホンダが満を持して投入したモデルがCBR250R(MC41)だ。初代は2011年にデビューし、40万円台の価格を実現しながら高いクオリティを実現。上級ツアラーのVFR1200Fをイメージしたクラスレスなフォルムに、250スポーツ初の前後連動ABS、 プロリンク式リヤショックなど豪華なメカを採用した。

エンジン、車体ともに新設計で、DOHC4バルブ単気筒を剛性の高いスチールトラスフレームに搭載。ライバルより軽い車重161kg(非ABS車)と、シングルらしいスリム&コンパクトなボディにより軽快感は抜群だ。走りは、扱いやすさを重視しながら、しっかりスポーティ。スムーズに1万rpm超まで伸び切るフレキシブルなエンジン特性は、シングルとは思えないほど従順。ハンドリングも乗り手の意志に忠実に反応し、タイトなコーナーでも気負うことなく走行可能だ。

2014年にはマイナーチェンジを行い、2眼ヘッドライトを採用。アッパーカウルをはじめ、よりシャープな外装に刷新した。さらに、吸気系の変更などで2psアップの29psを達成し、走りも強化している。

街乗りからサーキットランまで幅広く活躍する1台。
その奥が深い走りに、ビギナーもベテランも
魅了されるはずだ。

  • CBR250R

  • CBR250R

  • CBR250R

  • CBR250R

  • CBR250R

  • CBR250R

  • CBR250R

  • CBR250R

  • CBR250R

型式、年式ごとの特長

2011〜2013年型

CBR250R
タイ生産のグローバルモデルとして初の250ccモデルで、低価格&高品質を追求。車名は、1987年にデビューした直4レプリカのCBR250R(MC17)と同一だが、キャラクターは全くの別物だ。新開発の水冷シングルは、バイク初のローラーロッカーアーム式DOHCにより、大幅なフリクションロス低減とコンパクト化に成功。大径φ296mmフロントディスクや、過渡特性に優れるプロリンクサスなど足まわりも豪華だ。2013モデルではシート両サイドの形状をスリム化し、足着き性をアップさせている。
全長(mm) 2,035
全幅(mm) 720
全高(mm) 1,125
シート高(mm) 780
軸距(mm) 1,370
車重(kg) (ABS) 161 (165)
エンジン 水冷4スト単気筒
 排気量(cc) 249
 最高出力 27ps/8,500rpm
 最大トルク  2.3kg-m/7,000rpm
 タイヤ  F=110/70-17 R=140/70-17

2014〜2017年型

CBR250R
初のビッグマイナーチェンジで、デザインを大きく変更。ツアラーのVFR風から、スーパースポーツのCBR-RRシリーズに連なるフォルムを獲得した。マフラーは従来の五角形状からステンレス製の真円タイプに。シートとサイドカバーの形状変更で、一段と足着き性も向上している。エンジンは、吸気ダクト形状やバルブタイミングの変更により2psアップや燃費向上を達成した。なお、2気筒の新作=CBR250RRが登場以降もCBR250Rは併売されていたが、2017年をもって生産終了となった。
全長(mm) 2,035
全幅(mm) 720
全高(mm) 1,120
シート高(mm) 780
軸距(mm) 1,380
車重(kg) (ABS) 161 (164)
エンジン 水冷4スト単気筒
 排気量(cc) 249
 最高出力 29ps/9,000rpm
 最大トルク  2.3kg-m/7,500rpm
 タイヤ  F=110/70-17 R=140/70-17

筆者プロフィール

沼尾宏明

1995年から2輪雑誌編集部に勤務し、後にフリーランスとして独立。
モットーは締め切り前納品で、旧車から最新の法改正、用品に至るまでジャンルを問わず幅広いバイク関連の知識を持つ。
1年半に及ぶユーラシア大陸横断という異色の経験もアリ。
1971年生まれ。