大排気量車の迫力に、250の軽快感を融合
低く長いアメリカンスタイルのクルーザーは数あれど、250ccクラスにおいてドラッグスター250ほど熱烈に支持され、本格的なルックスを持つモデルはそうないだろう。
初代は2000年に登場。ドラッグスターシリーズは 1996年デビューの400からスタートし、国内では1999年に1100が追加。250は最後発として投入された。
いずれもライバルより一段とロング&ローかつグラマラスなフォルムが特徴。250も上位機種と同等のスタイルや、400とほぼ同じ車体寸法を与えられ、発売以来、高い人気を博した。
心臓部は、ビラーゴ250系の空冷60度SOHC2バルブVツインで、これを鋼管ダブルクレードルフレームに搭載。ドラッグスター400ら上位機種がリヤモノサス+シャフトドライブを採用するのに対し、250は2本サス+チェーンドライブが特徴となる。
ライバルが2007年の排ガス規制で姿を消す中、2008年型で触媒を採用し、排ガス規制をクリア。2017年9月まで生産が続けられたのも、ユーザーにとって大きなメリットだ。
走りは魅力的で、大柄な車体に反して、実にイージー。ほぼ同じ大きさの400が車重240kgなのに対し、250は160kgと実に軽く、車体もよりスリムだ。400も走り出せば軽快なのだが、取り回しや小回り、立ちゴケしそうなシチュエーションでは圧倒的に250がラク。ビギナーをはじめ、気軽に走りたい人にも最適だ。
その一方で、大きく腕を広げ、足を前方に投げ出すライポジとタンク上にあるメッキに縁取られたメーターがワイルドな気分をしっかり盛り上げてくれる。
エンジンはある程度回す必要があるものの、適度な鼓動とパワー感を発生。ヒラリと軽く車体を操れるが、旋回中は安定するため、ハンドリングも思いのほか良好だ。
見た目は迫力があるのに軽快。ドラッグスター250は実にいいとこどりのクルーザーだ。
型式、年式ごとの特長
ドラッグスター250(2000-2007年型)
さらにエンジンのシリンダーフィンやエアクリーナーカバーを新設計。より質感の高い外観を獲得している。空冷Vツインには、エアインダクションとスロットルポジションセンサーといった装備も追加された。
ブレーキはフロントに282mm大径シングルディスク+異径2ポットを採用する。
全長(mm) | 2,320 |
全幅(mm) | 915 |
全高(mm) | 1,075 |
シート高(mm) | 670 |
軸距(mm) | 1,530 |
車重(kg) | 159 |
エンジン | 空冷4ストV型2気筒 |
排気量(cc) | 248 |
最高出力 | 23ps/8000rpm |
最大トルク | 2.2kg-m/6000rpm |
燃料タンク容量(L) | 11 |
タイヤ | (前)80/100-18 (後)130/90-15 |
※2007年型
ドラッグスター250(2008-2017年型)
プルバックタイプのハンドルはグリップ位置を40mm手前に移動。さらにブレーキレバーを約10mm、クラッチレバーを約15mm手前に設定したことで、小柄なライダーもより扱いやすくなっている。
全長(mm) | 2,320 |
全幅(mm) | 935 |
全高(mm) | 1,070 |
シート高(mm) | 670 |
軸距(mm) | 1,530 |
車重(kg) | 160 |
エンジン | 空冷4ストV型2気筒 |
排気量(cc) | 248 |
最高出力 | 20ps/8000rpm |
最大トルク | 1.9kg-m/6000rpm |
燃料タンク容量(L) | 11 |
タイヤ | (前)80/100-18 (後)130/90-15 |
※2008年型