クリアな視界でストレスフリーな運転を

雨天時の走行において最も危険な状態は、ヘルメットシールドの内側が曇ることです。冷たい外気温と自らの吐いた暖かい息の温度差によりシールド内側に結露（曇り）が発生してしまうと、前方が全く見えなくなってしまいます。

シールドが曇った場合、シールドを少し上げ走行風を直接当ててやれば、徐々に曇りを取ることができますが、早朝や夜間など冷え込みを感じるような時間帯や高速道路の走行時には寒さに震えてしまいます。

そこでお勧めしたいのが、曇り止めスプレーです。シールドの内側に吹き付けてティッシュペーパーで塗り伸ばすだけという誰にでも簡単に使える便利な一本です。ツーリングや通学、通勤に出かける前に吹き付けておけば、突然の雨や気温低下でも安心です。雨の多い季節、寒さが厳しくなるこれからの季節にはぜひ携帯してください。

雨天時走行ではヘルメットのシールド外側に雨粒がまとわりつきます。これが前方の視界を妨げると共に、夕方以降であれば街灯や対向車の明かりを乱反射させてしまいます。こうなると、まともに走ることすら難しくなります。

そこで、曇り止めスプレーと同様、雨の季節に携帯しておきたいのが「はっ水スプレー」です。こちらも使い方は簡単。シールドの外側に吹き付け、ティッシュペーパーで塗り伸ばした後、乾いたティッシュペーパーで拭き取るだけです。

使用後は小雨程度の雨粒でもシールド表面を滑り落ちていきます。ゆっくり走っていても効果は絶大で、夜間の走行でも絶大な安心感が得られます。路面の白線やマンホールなど”乗ったら危ない”ものも早めに視認、回避できるようになります。

また、今回紹介しているラベンのはっ水スプレーは、バイクのスクリーンやミラーにも使用できます。後方視界を確保できれば交差点進入時や進路変更時などにさらなる安心感を与えてくれます。安全運転のためにも活用したい一本です。

さて、近年、ヘルメットメーカー各社が採用、オプション品としてもラインナップしているのが、あらかじめ曇り止め機能を備えたピンロックシールドです。このシールドシステムは各社によって細部の機能や呼称は違いますが、基本的には複層ガラス（ペアガラス）の原理です。シールド本体とピンロックシートの間に中間層を作り断熱性を持たせることで、シールド内側の呼吸により暖められた空気と冷たい外気との温度差を抑え、結露（曇り）を防ぎます。

写真はアライヘルメットの全視界ピンロックシールドシステム「マックス・ビジョンシールド（上写真）」です。0.8mmのピンロックシート（下写真黄色部）には水分吸着材がコーティングされており、シリコンシールでシールド内側に密着させる構造です。さらにヘルメット開口最上部までシートを拡大させたことで、シリコンシールの境目が邪魔することなく前傾姿勢時でも視界域が広いのが特徴です。
このシステムを使うには、ピンロック機構を備えたピンロックシールドとそのシールドに対応したピンロックシートが必要です。多少高額ではありますが、いま使用しているヘルメットに対応したシールドやシートが発売されているならば購入する価値はあります。ぜひ、その性能と快適さを体感してください。

雨の多い季節や汗を多くかく夏場は、ヘルメットの内側も外側も想像以上に汚れてしまいます。内装パッドを脱着、洗濯できるヘルメットも増えましたが、ついおっくうになり、気が付いたら内装がベタついていた、臭っていたという経験もあるのではないでしょうか。汗や整髪料などで内装パッドが汚れてしまうためですが、定期的に消臭スプレーを吹くだけでも効果的です。ラベンの消臭スプレーは植物抽出成分が主成分なので、ケミカル臭もなくお勧めです。

また、ヘルメットの外側（アウターシェル）も雨水や排気ガス、粉じんなどで汚れやすいものです。やわらかなウェスで拭き取るだけでもよいですが、汚れ落としとワックスがけが同時にできるラベンのクリーナー＆ワックスといった製品もあります。拭き取るだけでは落ちにくい虫の死骸や水アカも簡単に落ち、さらにワックスまでかけてくれる優れものです。