寒さも厳しくなってきました。ツーリングや街乗りも減り、バイクに乗らない日が増えたなんて方もいると思います。今回はそんな方にお勧めのバイクカバーの活用と冬場の車体ケア、冬期保管方法についてご紹介します。

紫外線対策や長期保管など冬こそ大活躍するのがバイクカバー!

バイクに乗らない日が増えてくると、徐々に車体に影響が出てきます。各部のグリスの硬化や劣化が進み、どことなくバイクの動きが硬くなったり、バッテリーの放電により、ある日突然エンジンのかかりが悪くなったりと様々です。
バイクの状態を最もよく保つには短い距離でもいいので毎日のように乗り、定期的にメンテナンスを行うことですが、冬場はまさに”乗らない上にメンテもしない”という状態になりがちです。この状態を少しでも緩和するために、まずはバイクの車体を守るため、バイクカバーを使いましょう。

冬場に車体が傷む理由は、乗らない日が増えることに加え、晴天が多く毎日降り注ぐ”強烈な紫外線”や朝晩の冷え込みによる”寒暖差”といった自然環境によるところが大きく、他の季節以上にこまめにバイクカバーをかけてやることが車体の状態を保つ秘訣です。それでは、バイクカバーの役割について説明します。

盗難、いたずら、猫など”バイクを守る”バイクカバーの様々な役割!

通勤や通学などで毎日乗っている方はバイクカバーをかけないことも多いのではないでしょうか。しかし先に述べたように冬場は車体が傷みやすい季節。自宅に戻ったら、こまめにバイクカバーをかけましょう。車体の状態を保つだけでなくバイクカバーには様々な役割があるんです。
特に大きな役割は、車種を認識させないことによる”盗難防止”、たばこの押し付けや放火、シートの切断などのいわゆる”いたずら防止”、さらにはシートに足跡を残したりタイヤに尿をかけたりすることもある”猫被害の防止”です。写真のデイトナ「BLACK COVER StandardⅡ」は犯行の多い時間帯である夜間でも目立たないように真っ黒な生地が特徴で、筆者も愛用しています。

雨や雪、紫外線や外気温といった厳しい自然環境のほかにも、犯罪やいたずらから直接的に車体を守るという役割を持っているバイクカバーですから、1台に1枚用意してやり、毎日活用したいものです。

■DATA:

品名:

DAYTONA(デイトナ)「BLACK COVER StandardⅡ」

価格:

8,800~12,500円(税抜)

サイズ:

M/L/LL/3L/4L/オフロードLL/スクーターLL/Mトップケース装着車用/Lトップケース装着車用/LLトップケース装着車用/ 3Lトップケース装着車用/ 4Lトップケース装着車用/ オフロードLLトップケース装着車用/ スクーターLLトップケース装着車用

問合せ先:

株式会社デイトナ

電話:

0120-60-4955

豊富な機能とサイズ展開。愛車に最適なバイクカバーを選ぼう!

バイクカバーと言えば、一昔前は銀色でぺらぺらのものが定番でしたが、いまや高機能の塊。サイズ展開もS、M、Lといった車体の大きさに加え、ビッグスクーターやオフロードなどバイクのタイプごとに用意され、中には車種専用のものまであります。

写真のデイトナ製「BLACK COVER Premium2」のように高級感の高いバイクカバーも増えています。縫い目にシーム処理をほどこして水の侵入を防止したり、生地を二重構造にしたり、トップケース装着時には該当部分を拡大できたりと、2万円前後の価値を実感できる造りとなっています。

とは言え、基本的な役割は防犯や車体の傷みを防ぐというものですから、カバーをかけたままチェーンロックができるようなタイヤ付近のホール、タバコやライター程度の火ではそう簡単に燃え広がらない難燃性、降車後しばらく発生する車体の熱を逃がす通気口(エアーベント)などは備えておいてほしい機能です。

■DATA:

品名:

DAYTONA(デイトナ)「BLACK COVER Premium2」

価格:

17,000~21,000円(税抜)

品名:

アライヘルメット「マックス・ビジョンシールド用 SAI ブローピンロックシート」

サイズ:

M/L/LL/3L/4L/オフロード/大型スクーター

問合せ先:

株式会社デイトナ

電話:

0120-60-4955

バイクカバーを使った冬期保管のコツとは?

冬場に数か月乗らない方や積雪地に住んでいる方は、いわゆる冬期保管の準備をしたほうが良いでしょう。理想を言ってしまえば、雨風を防げるガレージやバイク販売店、専用倉庫といった保管になりますが、ここでは軒先や駐輪場などでの保管方法をご紹介します。
まず、寒暖差の激しい冬場は車体の結露に注意しましょう。バイクカバーをかけているからと安心していると数か月後には車体各部に錆が浮いていたなんてこともあります。それを防ぐためにも、バイクカバーをかける前に、車体に毛布など湿気(水分)を吸収できる布をかけておいてください。これだけで効果絶大。特にバイクの周りが雪だらけなんて状況なら必須です。

さらに、結露対策としてもう一つ。ガソリンタンクを満タンにしておくこと。こうすることでタンク内での結露を防ぎ、タンク内側の錆を防ぐことができます。

さらに冬期保管の準備として、下記のような対策もしておきましょう。
1. 残留ガソリンの腐食や底部に溜まった水を排出するため、キャブレター車の場合は、ドレンスクリューを回してキャブレター内のガソリンを全て抜いておきましょう。

2. タイヤの変形を防ぐため保管時はセンタースタンドを使ってタイヤを真っ直ぐに。センタースタンドがなければ時折ハンドルの位置やタイヤの接地位置を変えましょう。タイヤに窒素ガスを入れておくのも効果的です。

3. 放電・放置による機能不全を防ぐため、バッテリーは車体から外して室内保管します。トリクル充電器につないでおけば、機能低下の心配もありません。

4. 各部の劣化や可動部の固着、錆を防ぐため、チェーンなど各部への給油、グリスアップをしておきましょう。

なお、ガレージなどで保管できるならば、時折エンジンをかけてやるのが最も良いのですが、その際でもエンジン始動後の結露には十分気をつけてください。冬は乾燥しているからと言って油断しているとあっという間に錆だらけになります。旧車など比較的錆が心配な車両には、潤滑剤を吹き付けることで各部に防錆処理を施しておくのも良いでしょう。

とにもかくにも、大切なのはバイクカバーです。一度買ってしまえば長く使えるものですから、ぜひ機能性にこだわったものを選んでください。

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筆者プロフィール

田中淳磨

二輪専門誌編集長、二輪大手販売店、官公庁系コンサルティング事務所等に勤務ののち二輪業界で活動するコンサルタント。二輪車の利用環境改善や市場創造、若年層向け施策が専門で寄稿誌も多数。