車載工具に追加、交換しておきたい工具とは?
公開日:2016.04.13 / 最終更新日:2021.05.05
いよいよツーリングシーズンの到来! 長距離走行に備えて愛車の整備はもちろん万が一のトラブルにも備えておきましょう。そこで今回は、車載工具に追加すべき工具、交換すべき工具について紹介します。
車載工具だけではトラブルに対して十分ではない!
車載工具の多くは万が一のトラブルに対処するための緊急用工具であり、決して日常的なメンテナンスで使うべき工具ではありません。実際に使ってみればわかりますが、ドライバーにしろスパナにしろ、メーカー名が打刻されているような市販品の工具にはとてもかなわない代物です。工具の正しい扱いを知るプロの整備士でさえ、油断すればネジの溝やボルトの頭をなめてしまうような精度なのです。
ゆえに、ツーリングなど出先のトラブルに備えておくためにも、特に精度が求められるプラスドライバーやスパナなどは市販品の工具に交換しておきましょう。また、車載工具では足りない、あるいは持っていたほうがトラブル時に素早く正確に対処できるといった工具は追加しておくことをお勧めします。
それでは、筆者の実例をご紹介しましょう。
交換すべき車載工具NO.1!のプラスドライバー
それ以来、差し替えドライバーに関しては多少大きくなってしまっても、精度の高いものを使っています。写真のアネックス「No.1570ボルスター付 差替ドライバー」は手ごろな価格ながら刃先は硬質でシャープ、組み付け時にもガタがなく、12mmのボルスター付きなので12mmスパナをかませて強いトルクで緩める、締め付けることが可能です。車載工具の袋には入らないのですが欠かせない逸品です。
■DATA: |
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品名: |
アネックス「No.1570ボルスター付 差替ドライバー」 |
価格: |
価 格:1,800円(税別) |
サイズ: |
ハンドル部/長さ122×幅32(各mm)、ビット部/長さ135×幅6.35(各mm) |
セット内容: |
ドライバーハンドル/プラス部2×マイナス部6(各mm) |
問合せ先: |
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電話: |
0256-32-6321(代表) |
差し込みドライバーは強いトルクには弱いというイメージがありますが、組み付け時の精度が高く、ボルスターの付いているタイプなら、かなりの力でネジ穴をなめることなく本締めできます。また、少々ハンドルが大きくなりますが、アネックス「No.7755叩ける差替ドライバー」もラインナップされています。こちらは貫通ドライバーのようにハンマーでの打撃が可能な座金、ボルスターが付いており、ハードなメンテナンスにも耐えうる設計となっています。
■DATA: |
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品名: |
アネックス「No.7755-P2叩ける差替ドライバー」 |
セット内容: |
差替ハンドル/プラス部2×135(各mm) |
品名: |
アネックス「No.7755-M6叩ける差替ドライバー」 |
セット内容: |
差替ハンドル/マイナス部6×135(各mm) |
価格: |
両製品とも2,000円(税別)※市販の6.35mmビットが使用可能 |
問合せ先: |
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電話: |
0256-32-6321(代表) |
作業をスピードアップ! ラチェットハンドル&ソケット
筆者の場合は、携帯性を考えて差込角6.5mm(1/4インチ)の小ぶりなものを使っています。ソケットは主に8.10.12mmの3つ、エクステンションバーは75mmのものを携帯しています。この他、車両によっては14mmソケットを持つこともありますが、6.5mm角のレンチで14mmのボルトを無理に回すとラチェットギヤを壊す恐れがあるため、14mmボルトの場合はコンビネーションレンチでトルクを解除した後にラチェットレンチで早回しをしてボルトを外すといった使い方をしています。最も頻繁に使うのは10.12mmのソケットですが、ハンドル回りなど意外と8mmソケットにも出番があります。
ラチェットレンチは無名の安物を買うとかなりの確率でラチェットギヤが壊れます。トラブルの際に地面に置き忘れてくるなど紛失の可能性もあるものですから、そこそこのメーカー品を購入しておくのが良いと思います。
トルクの解除や本締めも安心のコンビネーションレンチ
プラスドライバーに次いで交換しておきたい車載工具がスパナです。写真のようにブランド品と比べてみれば一目瞭然。頭部(オープンエンド部)の加工精度がまったく違うのです。車載工具のスパナで硬くなったボルトや高いトルクで締められているボルトを回そうとするとボルトの角をなめてしまう恐れがあります。そこでお勧めなのが、片側がメガネレンチ(リング状の頭部)、もう片側がスパナとなっているコンビネーションレンチです。強い力でトルクを解除したり本締めができるメガネレンチのメリットと、早回しで作業効率を高められるスパナのメリットを併せ持っています。特に14mmのレンチは高トルクのボルトを扱えるため非常に重宝します。
ボルトを落とさない! 確実で便利なキャッチャーレンチ
最後に紹介したいのが、車両本体のほかカスタムパーツでも多用されている六角ボルトの脱着に使う六角棒レンチです。車載工具に入っている短めの六角棒レンチは真っ黒でサビやすいものが多く精度も今一つ。また、六角ボルトは高いトルクで締められていることが多く、短いレンチだとトルクの解除に苦労するほかボルトをぽろっと落としてしまい、ボルトの紛失につながる恐れもあります。
そこでお勧めしたいのが旭金属工業の「キャッチャーレンチ」です。レンチの先端に埋め込まれた鋼球とばねの働きにより、六角ボルトをがっちりつかむので、狭い場所でもボルトの落下を心配することなく安心して作業できます。筆者は4mmと5mmの2本を携帯しています。15cmほどの全長は気になりますが、その長さの分、トルクの解除も本締めも楽にできます。
■DATA: |
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品名: |
「AYK キャッチャー機能付 ロング六角棒レンチ |
サイズ: |
4mm/全長142mm、5mm/全長160mm |
価格: |
4mm/570円(税別)、5mm/760円(税別 |
問合せ先: |
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電話: |
03-3621-1051(東京営業所) |
街乗りでもツーリングでも様々なトラブルが考えられますが、外装品の脱着程度の対応力は身につけておきたいものです。普段から愛車のパーツ構造のほか使われているネジやボルト、ナットの種類や径を知り、トラブル時でも確実に早く作業できるように、車載・携帯工具の精度、そして整備の腕を上げておきましょう。