初めてのキャンプツーリング その2:眠る・過ごす
公開日:2016.08.17 / 最終更新日:2019.10.18
キャンプの醍醐味は自然の中に身を置くこと。一人で過ごすも良し、仲間と語らうも良し。一晩テントで眠ることを考えれば居住空間は大切です。そこで今回は「眠る」「過ごす」の道具選びについてご紹介します。
「眠る」「過ごす」に関する道具選びとは?
今回は、キャンプ場での「眠る」「過ごす」という行為について道具選びのポイントを紹介します。キャンプツーリングの3種の神器といえば、テント、シュラフ(寝袋)、マットです。キャンプ道具にもいろいろありますが、最低限この3つがあれば星空の下、大自然の中で眠ることができます。夕飯を済ませてからキャンプ場に入ろうともコンビニ弁当で済ませようとも、この3つの道具は必要ですから少々こだわりたいものです。
テント選びのポイントは、広さと使い勝手による快適性
キャンプ道具の中でもテントは重くかさばるもの。それでも収納時のコンパクトさよりも使用時の快適性を重視したいのは、ツーリングの疲れを翌朝に残さないためです。そのためにも以下の点がテント選びのポイントとなります。
テントのサイズは快適性に直結します。ソロツーリングであっても2~3人用サイズを選べば、シートバッグやサイドバッグなどを入れてもなお余裕があります。また、高さがあるほどテント内での作業や着替えが楽になります。
2.夏場は通気性の良いものを選ぶ人が出入りする部分はメインパネルやフロントパネルと呼ばれますが、ここに通気性の高いメッシュパネルが備わっていること。また、換気・通気に特化したベンチレーターもあること。これらの機能はテントに風を通し、湿気や熱を逃がすことで快適性が向上します。
テント本体やフライシートなどを地面に固定する際に使うのがペグ。それらを地面に打ち込む道具がペグハンマーです。ペグを打ち込むだけなら石でもできますが、ペグを抜く際にハンマーがないと難儀することがあります。一本あると早朝の撤収時間も短縮できます。
4.グラウンドシートを使う地面からの冷気を遮断するとともにテントの床下を汚さないためにもグラウンドシートを使いましょう。シートがテントの床面積より大きい場合(写真①)は、シートを折りたたんでテント床下に収めておきます(写真②)。こうしないと豪雨の際に雨粒が跳ね返りテント床下に水をためテント内部への浸水の原因になります。
写真①
写真②
シュラフ選びのポイントは、マミー型と対応外気温
シュラフ(寝袋)は、キャンプ用品の中でも価格が性能を反映している道具です。寝心地や疲労回復を左右する道具ですから、機能性と快適性を求めるなら多少高額でも損はありません。ツーリングに携帯することを考えれば軽量・コンパクトなものが適していますが、以下の点がポイントとなります。
シュラフには、封筒型とマミー型(人型)がありますが、ツーリングに適しているのは収納時にコンパクトなマミー型です。特に、ストレッチ(伸縮)機能のあるものは就寝中に体を動かすことができ快適な寝心地が得られます。
2.使用温度が耐寒性能を決めるシュラフには、それぞれ使用温度(使用時の最低気温)が設定されています。標高の高いところや冬場は夜から朝にかけて気温がぐっと下がるので、宿泊地の最低気温に耐えられる性能が求められます。よって、購入の際は使用温度+5~10℃のものを選んでください。例えば、最低気温が5℃であれば、使用温度が-5℃くらいのものを選ぶと寒さに震えることなく眠れます。なお、寒さに強いシュラフは分厚くなりがちですが、真夏でも掛布団のように使用できるので問題ありません。
3.身長+10cmくらいのゆとりを
シュラフはアウトドア用品店に行っても試しに体を入れてみるということができません。よって自分の身長+10cmくらいのサイズを選びましょう。シュラフにゆとりがないと窮屈で眠れないほか厳寒期などに厚着をして眠ることもできなくなってしまいます。
マット選びのポイントは、厚さと積載性
マットはシュラフの下に敷くことで地面の小石や凹凸といった不快なものから体を守るとともに、地面の冷気をシャットアウトする役目もあります。いわゆる発泡マット(銀マットや折り畳みウレタンマットなど)からエアーマットまで様々なタイプがありますが、筆者がお勧めするのは以下の点からエアーマットです。
発泡マットでも決して寝心地が悪いというわけではありませんが、エアーマットの寝心地に勝るものはありません。エアーマットの膨らみ具合を8割ぐらいに抑えて寝ると適度に体を沈ませることができますが、ベッドのようなこの感覚は発泡マットでは得られません。また、マットの中に空気の層を作るため地面からの冷気を遮断する効果が高いのも利点です。
発泡マットの場合は、丸めたり折り畳んでも意外とスペースを取り、バイクへの積載に困ることがありますが、エアーマットの場合は、空気を抜いてしまえば自由に折り畳むことができ、丸める、シュラフのように収納する(写真の赤い方)など柔軟に携帯することができます。筆者の場合は、シートバッグの底に折り畳んで敷き緩衝材のようにも使っています。バッグの中なので雨にも濡れないのです。
■DATA: |
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品名: |
モンベル「U.L.コンフォートシステムパッド180」 |
価格: |
9,524円(税別) |
カラー: |
オレンジブリック |
サイズ: |
長さ180×幅50×厚さ2.5(cm) |
収納サイズ: |
φ12×25cm |
重量 |
630g ※スタッフバッグ収納時は650g |
URL: |
http://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1124404 |
問合せ先: |
モンベル・カスタマー・サービス |
電話: |
06-6536-5740 |
フリーコール: |
0088-22-0031 ※フリーコールは携帯電話・IP電話からはご利用できません |
サイトでの過ごし方。その基本はロースタイル
疲れた体でキャンプ場についた時、椅子があるとないとでは大違いです。ミニチェアのほかスツールやアウトドア座布団(右写真)などもありますので、それぞれの特徴を以下にまとめます。
背もたれがあって安定感があり疲労回復にも効果があります。折りたたんだ状態でキャリアやリヤシートに置けばシートバッグや荷物を安定させる効果もあります。
2.スツール(写真中央)軽量でコンパクトに折りたたむことができます。背もたれはありませんがシートバッグのポケットに入るほどのサイズです。
3.アウトドア座布団(写真右)地面に腰を座らせる際に何かと便利な折りたたみ式座布団。軽量・コンパクトなのでデイパックにも入れられます。
キャンプサイトで便利な用品とは?
キャンプサイトで過ごす際に持っていると便利なアイテムを紹介します。これらは必需品ではありませんが、快適性を大きく向上するので、ぜひお勧めしたいものばかりです。
ランタンは夕食時に灯すだけでサイトの雰囲気が一変します。ガソリン式もありますが、軽量・コンパクトなガスカートリッジ式がお勧めです。マントル(発光体)の装着など扱いには少々慣れが必要ですが一度使ってしまうとやめられないアイテムです。移動時にはバイクの振動でマントルが壊れないようケースの中に緩衝材(ティッシュペーパーをラップで包んだものなど)を入れておくとよいでしょう。
これらのアイテムは、雨天や夜間の行動時に両手を使えるようにするためのものです。防水ハットは雨の中で行動する時の必需品です。片手に傘を持っていては撤収も進みません。また、ヘルメットを脱いだ時にさっとかぶってしまえば、レインウェア+防水ハットにより傘を差す必要がありません。その他、真夏の炎天下でかぶっていれば熱射病も防いでくれます。
LEDヘッドライトは夜間にキャンプサイトを歩く際や暗闇のなか食事を作る際に両手が使えるため便利です。LEDタイプのものは軽量・コンパクトかつ省電力設計なので稼働時間が長く、振動にも強いため球切れを起こしにくい点もツーリングに適しています。
■DATA: |
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品名: |
モンベル「GORE-TEX ストームハット」 |
価格: |
3,800円(税別) |
カラー: |
サンライズレッド、ブラック(今回使用)、シャドウ、ウルトラマリン |
サイズ: |
S/54~56、M/56~58、L/58~60(cm) |
URL: |
http://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1128514 |
品名: |
モンベル「パワーヘッドランプ」 |
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価格: |
2,900円(税別) |
カラー: |
バ-ントオレンジ(今回使用)、フレッシュグリーン、インディゴ、ホワイト |
重量 |
57g ※電池装備時は91g |
付属品 |
単4形アルカリ乾電池3本 |
URL: |
http://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1124586 |
問合せ先: |
モンベル・カスタマー・サービス |
電話: |
06-6536-5740 |
フリーコール: |
0088-22-0031 ※フリーコールは携帯電話・IP電話からはご利用できません |
キャンプサイトで行動する際にとても便利な履物がサンダルです。炊事場やごみ置き場、トイレに向かう際など、とにかく脱ぎ履きが楽なのでテントの出入りが苦になりません。また、キャンプサイトのほかフェリー乗船時の船内用上履きとしても便利なので、ぜひ一足携帯することをお勧めします。
いかがだったでしょうか。家族で行うようなファミリーキャンプの場合は凝りだすと道具が増えてしまうものですが、ツーリングの場合はむしろ逆です。ベテランになるほど道具が少なく効率的なキャンプをしているものです。荷物を積みすぎるとバイクで走ること自体が楽しめなくなります。必要最小限の道具で軽量かつコンパクトにまとめることがキャンプツーリングを楽しむコツだと言えるでしょう。