公道用のバイクとレーサーは形は似ていても中身は全然違う!レーサーを公道で乗れる?かなど一挙解説!
公開日:2021.07.29 / 最終更新日:2021.07.29
バイクって世の中たくさん種類がありますが、その中でも大きく分けるとしたらナンバーを付けて公道を走れるバイクか、サーキットなどしか走れないレーサーか。
大半のライダーは公道メインで楽しんでいると思いますが、レーサーは公道ではなく限られた環境で乗るもの。
今回は公道用とレーサーの違いを紹介していきます!
中身は全くの別物
そもそも公道用バイクとレーサーでは目的が全く違うため、作りも違います。
今回はレーサーであるモトクロスバイクを元に解説していきます。
まずレーサーにはヘッドライト、ウインカー、テールランプなどの灯火類が一切ありません。
同時にハンドルのスイッチボックスもありません。
なんなら鍵もありません。
公道を走るために必要な装備が一切必要ないため、速く走るためのものしか付いていないんです。
もっと言えば灯火類を光らせる必要がないので、エンジンが余計な電気を発電してくれません。
サーキットやモトクロスコースなど限られた環境をいかに速く走るか、を考えられて作られているのがレーサーなんです。
そこを公道用バイクはいろんな環境に対応して色んな場所へ楽に移動できて壊れない、など凄く色んな要素を考えて作られています。
乗ってみると別次元
見た目も違うレーサーと公道用バイクですが、実際に走らせてみるとその差はさらに広がります。
レーサーに始めて乗った時、125だと思って舐めていたら400くらい速くて驚きました。
このインパクトは誰が乗っても感じるはず。
マシンにもよりますが全く別次元の加速の仕方をするので今まで公道用バイクに乗って経験してきた感覚が全く通じません…。
オンロードレーサーでもモトクロッサーでも80cc以降は簡単にウィーリーしちゃうし、公道用バイクじゃ考えられないパワー感です。
だからこそ面白いんですが、それにはそれなりの代償があります…。
レーサーは定期的にメンテが必要
レーサーはオンロードもオフロードも限らず、走ったらエンジンをばらしてチェックするなど定期的なメンテナンスが必要なんです。
公道用バイクで考えられているような耐久性などは考えず、耐久性よりもパワーに振ってやろう、というのがレーサーなのでノーメンテで走っていると公道用バイクよりも圧倒的に早く壊れます。
メンテの仕方や部分などはバイクによっても違うので割愛しますが、2,3回走ったらエンジンの上だけ開けて様子を見るだけの人もいれば、エンジンはもちろん、足回りやチェーンなども外してグリスアップするなどオーナーとバイクによってその神経質さも違ってきます。
編集部でもモトクロッサーを所有していますが、最低でも3回走ったらエンジンを開けてメンテするようにしています。
レーサーは公道でも乗れる?
そんなに速いんだったらレーサーにナンバーを付けて公道を走ったら面白いじゃん!と考えると思います。
実際125cc以下のレーサーであれば保安部品を付けてナンバーを取ることができます。
125cc以上もスーパーグレーゾーンに突っ込めばナンバーを取ることができます(めちゃくちゃ大変)。
しかし、実際公道でレーサーに乗るのはおすすめできません。
まず公道は走って、止まって、アイドリングして、また走ってを繰り返すもの。
それ自体をレーサーは考えていないのでエンジンに大きなダメージを負うことがあります。
公道用バイクはレーサーで情報を得て、デチューンして耐久性を出して考えうる全ての状況に対応したバイクなんです。
同時にパワーが出すぎていてものすごく疲れます。
大きな排気量のレーサーなら多少はカバーできますが、実は一番やばいのは小排気量。
公道用バイクにあるようなゆとりが一切なく、常に全開か全閉かの繰り返し。
ものすごく忙しくてせわしないバイクなんです。
公道には一切向いてません。
あとは保安部品を付けるのも大変です。
レーサーに保安部品を付けるキットなどもありますが、そもそも付けることを想定していないものに取り付けるので電源のとり方、配線加工、取り付け位置など本来車両メーカーの人が考えることをしなければなりません。
それを乗り越えてでも公道でレーサーに乗りたい!と思う情熱があるなら良いと思います!
是非頑張ってください!
大半のライダーが公道用バイクで楽しんでいると思いますが、もう少し刺激がほしい!と思ったらレーサーにチャレンジしてみてください。
公道用バイクが見せてくれる景色、楽しみ、人との繋がりなど素晴らしいものが様々ありますが、レーサーはそれの1/10くらいしか持っていないけど味の濃さは公道用の10倍といった感じの乗り物。
公道用バイクとレーサーを同時に楽しむのもまた一つの楽しいバイクライフです!