バイク業界のよりよい未来を考え、新しい価値を調査し、分析した内容を広く社会に発信することを目的に活動を行うバイク未来総研(運営:株式会社バイク王&カンパニー)は、2024年6月~2024年8月の期間を対象に、「再び売却した際、高値の付くバイク」=「“リセール・プライス”の高いバイク」上位10車種を『Bike Life Lab supported by バイク王』に発表いたします。

『“リセール・プライス”の高いバイク』は、需要の高いバイク、つまり『人気のあるバイク』と言い換えることもできます。

50回目となる今回は、「ホンダ・X-ADV」が二期連続首位に輝きました。

※本調査結果を転載される際は、
「バイク未来総研(運営:バイク王)調べ( https://www.8190.jp/bikelifelab/bikefuture/resale-ranking/newest/ ) 」
とご明記ください。

バイク未来総研とは

バイク業界のよりよい未来を考え、新しい価値を調査し、分析した内容を広く社会に発信することを目的に発足。
国内外のレースで輝かしい成績を挙げ、現在も多方面で活躍する宮城光氏を所長に迎え、バイクライフの楽しさやバイク王が持つバイクに関する独自データ分析などの情報発信に加え、ライダーやバイク業界がこれから描く「未来」に切り込んだコンテンツを順次発信します。

総合ランキング

順位 メーカー・車種 リセール・プライス
1 ホンダ・X-ADV 123.9 Pt
2 ホンダ・Gold Wing Tour 106.2 Pt
3 カワサキ・ELIMINATOR 105.3 Pt
4 カワサキ・ELIMINATOR SE 100.4 Pt
5 ホンダ・CB1300SUPERFOUR 95.1 Pt
6 カワサキ・ZX-4RR 94.5 Pt
7 ホンダ・CRF1100L Africa Twin 94.4 Pt
8 カワサキ・ZX-4R SE 90.0 Pt
9 ホンダ・CB1300SUPERFOUR SP 89.4 Pt
10 ヤマハ・MT-10 ABS 87.9 Pt

『リセール・プライス』とは

バイクを再び売却(=リセール)するときの価格(=プライス)を指します。
2024年11月現在で新車で購入が可能なバイクを対象とし、オークションで売却した際の落札金額の平均値と新車販売価格を基に『リセール・プライス』をポイント化。
ポイント数が高いほど、『リセール・プライス』が高いと想定できます。

本指標は、中古バイクの年間取扱台数10万台以上の『バイク王』が取り扱うデータを基に、バイク未来総研が独自に集計したものであり、バイクユーザーが新車あるいは中古バイクを購入する際の参考情報として活用されることを目的としています。

算定基準

・国内主要4メーカーが、国内で販売しているバイク(2024年11月現在・逆輸入車を除く)
・新車販売価格は2024年11月現在の価格を基準。カラー等により価格が複数ある場合は、最安値を基準に算定
・モデルチェンジが実施された場合は、最新モデルのみを対象とする
・期間内に、バイク未来総研独自の規定台数に達する流通があるバイクを対象とする

二期連続首位獲得を果たしたX-ADV。人気の理由は?


NCシリーズとプラットフォームを共有したコントローラブルな車体特性は、スクーター形状でありながら高い走行性能を誇り、日常使いからツーリングまで幅広く扱える汎用性が魅力的な一台と言えます。
状況によって車両を乗り変えずに扱える個性的なキャラクターで国内外問わず根強い人気があり、二期連続で首位に輝きました。
ツーリング以外にもアウトドアレジャーとも相性がよいため、汎用性を求めるユーザー心理をしっかりつかめている事と海外で続くオールラウンド機の需要も重なり、前回からさらに18.3ptも伸ばした今回の結果となりました
ツーリング・日常使いなどライフワークに合わせて車両を使い分ける事が多かった今までの概念を破る新しい形となるのか、今後のランキング順位にも注目が集まります。

安定した人気のGold Wing Tourは前回より7.6pt上昇


市販車で唯一の水平対向6気筒の誇る滑らかなエンジンフィーリングは他では味わえない乗り味で、四輪車に匹敵する快適装備で充実したツーリングシーンを提供してくれます。そのGold Wing Tourも国内外問わず人気で、前回から7.6pt伸び106.2ptとなりました。
比較的丁寧に扱われることが多い同車は、流通する中古車の状態も良い個体が多いため、値崩れしにくい事もランキング上位に入り続ける一因と考えられます。

SEモデルの発売により3位、4位にELIMINATORシリーズがランクイン

2024年3月にSEモデルが発売し、一般流通も安定したことで中古バイク市場でも人気となり3位と4位にELIMINATORシリーズがランクインしました。一度は国内メーカーのラインナップから姿を消した400ccクルーザーを再び復活させた本機に注目が集まっている事がこの順位から伺えます。
かつてのELIMINATORシリーズ同様、スポーツモデルのエンジンをベースに開発された軽快なスポーツ性能と、足つきが良く安定感のあるライディングポジションは男女問わず、販売店での問い合わせも多く今後もランキング上位を維持できるか注目が集まります。

首位3車種が大きくポイントを伸ばした今回の結果から、次回のランキングでどのように変動するのか、引き続き『リセール・プライス』ランキングにご注目ください。

バイク未来総研所長 宮城光のココがポイント

面白い結果となった今回ですが、全体的な印象としてはツーリング主体のマルチパーパスモデルをユーザーが求めているように伺えます。X -ADVはまさにその代表で、世界的にも支持されているマーケットからもわかります。

また、注目したいのはGold Wing Tourの上位への進出です。見た目に圧倒される方も多いのですが、乗ってみると見た目以上にドライバビリティーが高く、為替レートも手伝って「大物物件」として海外から注目が集まっていると考えられます。

ELIMINATORは普通自動二輪免許で乗れる最大排気量モデルであり、走りも充実しているからこその上位進出でしょう。クルーズモデルとして長距離のツーリングを楽しみたいライダーからの支持が強いのでしょう。
またスポーツ系では「やはり」と言うべき、ZX-4Rが奮闘しました。400cc4気筒の魅力は「乗って楽しいSSモデル」として、ユーザーからのリアルな反応とも言えるでしょう。

排気量別ランキング上位5位

原付一種・二種

順位 メーカー・車種 リセール・プライス
1 ホンダ・リード125 81.4 Pt
2 ホンダ・モンキー125 80.8 Pt
3 ヤマハ・シグナス グリファス 80.2 Pt
4 ホンダ・スーパーカブ50 79.3 Pt
5 ホンダ・クロスカブ50 74.2 Pt

 

軽二輪

順位 メーカー・車種 リセール・プライス
1 ホンダ・FORZA 86.4 Pt
2 ホンダ・CRF250L 83.1 Pt
3 ホンダ・ADV160 82.2 Pt
4 ホンダ・レブル250 76.8 Pt
5 ホンダ・レブル250 S Edition 70.9 Pt

 

中型

順位 メーカー・車種 リセール・プライス
1 カワサキ・ELIMINATOR 105.3 Pt
2 カワサキ・ELIMINATOR SE 100.4 Pt
3 カワサキ・ZX-4RR 94.5 Pt
4 カワサキ・ZX-4R SE 90.0 Pt
5 ホンダ・GB350 S 76.9 Pt

 

大型

順位 メーカー・車種 リセール・プライス
1 ホンダ・X-ADV 123.9 Pt
2 ホンダ・Gold Wing Tour 106.2 Pt
3 ホンダ・CB1300SUPERFOUR 95.1 Pt
4 ホンダ・CRF1100L Africa Twin 94.4 Pt
5 ホンダ・CB1300SUPERFOUR SP 89.4 Pt

※過去のランキングはこちらからご覧ください。

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筆者プロフィール

宮城光

1962年生まれ。2輪・4輪において輝かしい実績を持つレーサーとして名を馳せ、現在ではモータージャーナリストとしてMotoGPの解説など多方面で活躍中。2022年、バイク未来総研所長就任。