【未来のGPライダー、川崎祥吾くん】えぬこのまるっとインタビュー!
公開日:2019.04.18 / 最終更新日:2023.06.22
さて、本日はみなさまに何をお届けするかといいますと、
若きライダーを応援しよう!という今までとはちょっと違ったコンテンツになっております。
突然ですが、川崎 祥吾(かわさき しょうご)くんという少年をご存知ですか?
彼は、一見ふつうの男子高校生なのですが…。
笑顔がまぶしい…
実は、世界の最前線で活躍する若きバイクレーサーなのです!
2017年のレース参戦時
現在はバイクレースの総本山であるイタリアの「ITALTRANS Racing Team」のメンバーとして、「Motozoo Racing Team」よりイタリア選手権(CIV)SS300クラスに参戦しています。
左から2番目が祥吾くん
そんな、世界で活躍する若きライダー川崎祥吾くんに、バイクレース事情から彼自身のことまで、たっぷりまるっとインタビューしてまいりました。
それではさっそくいってみましょう!
2019/2/17(日) @バイク王相模大野店
えぬ「こんにちは、Bike Life Lab研究員のえぬこですー」
しょ「こんにちはー」
少し緊張しつつも、落ち着いた様子で応じてくれる祥吾くん
えぬ「さっそくですが、祥吾くんはなぜバイクレーサーになろうと思ったんですか?」
しょ「幼少期に、父親の薦めでバイクを体験できる機会があって…そこで、動作が楽だし簡単でいいなぁと思ったのがはじめです。そのときから今まで、ずっとバイクに乗り続けています」
バイク初体験は5歳のとき。
6歳のときから本格的にバイクに乗り始め、今に至るまでずっとバイク漬けなのだとか。
いまでは寝ても覚めてもバイクバイク…気持ち的には【人生の半分の時間はバイクに乗っている】と笑顔で話す祥吾くん。 お父様の英才教育の賜物ですね。
えぬ「普段はどれくらい練習しているんですか?」
しょ「うーん実は最近は忙しくて、そんなに練習できていないんです…」
祥吾くんは高校生。
いまは勉強が大変らしく、あんまりバイクには乗れていないようで。
「練習にいけないときは、家で体を鍛えています」
そんなことを言いながら、家でよくやるトレーニングポーズを実演してくれました。
あとはバランスボールに乗ったりもしているそうです。
勉強シーズンは自宅でトレーニング。逆にレースが近いときは、平日は学校が終わってから、週末は一日中サーキットへ行って練習漬け。学校を休んで練習にいくこともあるそうです。
祥吾くんの通っている日本体育大学荏原高校は、そういった若者の夢や挑戦を応援してくれているそうで、彼のお休みを特別に許可しているとのこと。その代わり、勉強もマストでがんばることを条件にしているので、祥吾くんに与えられた責務は大きそうです。
大好きなバイクだけではなく、勉強も一生懸命しなければならないことに対して、「大変じゃないの?」と投げかけたところ、祥吾くんからは「いや、そんなに…」との応えが。
これだけバイクに熱を注ぎ込んでいるにも関わらず、勉強も苦にならないとのこと。
文武両道、まさにその言葉がぴったりですね。
えぬ「今はイタリアで活躍されているとのことですが、どういったレースが開催されているのですか?」
しょ「いろいろありますが、スーパーバイク、スーパースポーツ300、Moto3など、いろいろなカテゴリがありますね」
えぬ「お~聞き覚えがありますね。 祥吾くんはどういったレースに参戦しているんですか?」
しょ「いまはCIVスーパースポーツ300クラスで走っています」
【CIVスーパースポーツ】はイタリア国内で行われる、市販車ベースの車両で戦うレースカテゴリです。【MotoGP™】がレース専用の最新プロトタイプマシンを使用するのに対して、スーパースポーツではより速く走れるよう改造した市販車を用いるところが大きな違いかもしれません。そんなスーパースポーツの300ccクラスで祥吾くんは戦っています。このシリーズは「将来のトップライダー育成の舞台」という位置づけにあるようです。 このカテゴリで戦績を残すことで、世界最高峰バイクレースであるMotoGP™カテゴリに出場することができるようになるとかならないとか…。
えぬ「では、そのスーパースポーツ300で結果を残すことが祥吾くんの目標ですか?」
しょ「それはまぁそうなんですけど…速ければいいってことでもないんです」
どうやらレースにおいて、「速さ」や「強さ」といった要素だけではなく、“魅せるような走り”をすることも求められるようです。とはいえ意識してそのような走りができるわけでもないので、そこは運であったり天性の才能であったり、そういったさまざま不確定要素が絡んでくるのだと思います。そういったキラリと光った走りを見て「おっ」と思ったチームが選手をスカウトし、より大きな舞台へとステップアップできるのだとか。
えぬ「ありがとうございます。 ぜひ頑張ってほしいですね…
ちなみに、イタリアへはどのくらいの頻度で行くんですか?」
しょ「うーんシーズン中は1か月ごとに1週間滞在しますかね…レースの日程によっては連泊しちゃうので、多いときは3,4週間はあっち(イタリア)にいます」
レースが開催される3月末~10月半ばごろまでのシーズン中には、1か月のうち1週間は学校をお休みしてイタリアに滞在するのだそう。まだ16歳の少年がひとりで最大約1か月間もイタリアに滞在するとは…純粋にすごいことだと思います。ご両親とは離ればなれ、環境も食文化も言語も違う人たちの中で祥吾くんは戦っているのです。相当強い精神力がないとやっていけないのではないでしょうか。
えぬ「イタリアにいるときは、言語はどうしているんですか?」
しょ「日本人のチームメイトと話すときはもちろん日本語ですけど、イタリア語しかわからない方と話すときはイタリア語です。英語が通じる人には、英語ですかね。イタリア語よりそっちの方が話しやすいので…」
英語はもちろんイタリア語も話せるそうで、話す人によって言語を切り替えて話しているとのこと。
これも海外で活躍したいという気持ちから、中学二年生のときから英語の勉強を本格的にはじめ習得したそうです。
――なぜ、母国である日本ではなくイタリアなのか。
それは、やはり日本ではまだまだバイクレースが盛んではないこと、今後より大きな舞台へステップアップしていくための環境が整っていないことなど、さまざまな理由から日本ではなくイタリアである必要があったということでした。
国を問わずチームメイトとはいい関係を築いているそうで、抜きつ抜かれつ、切磋琢磨でタイムを縮め合っているのだとか。素敵ですね。
余談ですが、イタリアのごはんはやはりおいしいらしく。
滞在中は主に本場のパスタを食べるとのことですが、体重が増えると走りやスピードにダイレクトに響いてしまうので、そこは過多にならないよう気を付けているのだとか…。もう立派なアスリートです。
将来を見据え、ここまでさまざまな努力を怠らず成長してきた祥吾くん。
祥吾くんが直近で目指しているのは、Moto3™クラスで走ること。
そこで走るために、日々の努力の積み重ねは欠かせないですね。
最後に一番気になる質問を投げかけてみました。
えぬ「Moto3を目指すということは、やはり将来の夢はGPライダーになることですか?」
しょ「もちろん、そうですね」
世界最高峰のバイクレースMotoGP™――。
世界最速を極めるあの舞台に上がるために、祥吾くんは今後も練習を重ね、イタリアの地で走り続けます。
***
そんな夢を追う祥吾くんのために何ができるかーーーー
Bike Life Lab研究員一同で必死に考えました。
そこで! 若きライダーの夢を応援したい!という思いを込めまして、
この度Bike Life Lab (バイク王&カンパニー) から、祥吾くんの練習用の車両としてYAMAHA YZF-R3を貸与させていただくことにいたしました!
じゃん!Bike Life Lab仕様!
うれしそうな祥吾くん@バイク王相模大野店
これで思う存分に練習を重ねていただいて、
遠くない未来に、彼がMotoGP™の晴れ舞台で活躍する姿を見られることを心より願っています。
今後とも川崎祥吾くんの活躍から目が離せませんね:D
Bike Life Lab は、川崎祥吾くんをこれからも応援していきます!
プロフィール
2002 年9 月12 日生まれ (16 歳)
身長162cm 体重52kg
日本体育大学荏原(えばら)高等学校 在学 2年生
【2019年スケジュール】
Round 1 | Dal 30 marzo 2019 Al 31 marzo 2019 Misano World Circuit “Marco Simoncelli” Misano |
Round 2 | Dal 27 aprile 2019 Al 28 aprile 2019 Autodromo Internazionale del Mugello Mugello |
Round 3 | Dal 29 giugno 2019 Al 30 giugno 2019 Autodromo Enzo e Dino Ferrari di Imola Imola |
Round 4 | Dal 27 luglio 2019 Al 28 luglio 2019 Misano World Circuit “Marco Simoncelli” Misano |
Round 5 | Dal 21 settembre 2019 Al 22 settembre 2019 Autodromo Internazionale del Mugello Mugello |
Round 6 | Dal 5 ottobre 2019 Al 6 ottobre 2019 Autodromo Vallelunga “Piero Taruffi” Vallelunga |
【2018年リザルト】
イタリア選手権
第1戦 | 予選:30位,レース1:21位,レース2:20位 |
第2戦 | 予選:27位 レース1:21位,レース2:21位 |
第3戦 | 予選:33位 レース1:21位,レース2:21位 |
第4戦 | 予選:31位 レース1:転倒リタイア,レース2:21位 |
第5戦 | 予選:31位 レース1:23 位,レース2:転倒リタイア |
第6戦 | 予選:24位 レース1:21 位,レース2:27位 |