エンジンの分解組み立て!
公開日:2020.12.25 / 最終更新日:2022.10.29
エンジンの分解は今回2回目。今回は測定で気が付いたこと、初めて知ったことなどについてお話します!
ボルトの測定
まず初めにボルトの長さを測りました。学校に来て、ボルトは伸びるということを初めて知りました!!あんな固いものが伸びるなんて…!よくよく考えるとチェーンなんかも伸びますのでボルトが伸びても不思議ではない…!
ボルトの測定に使用したのはノギスです。
※ノギス:長さを100分の5ミリメートル単位まで精密に測定する測定器
高さを図っていくと、ほぼほぼ測定値が一緒ではあるものの、微妙に長さが違う、自分の測定値あってるのかしら…!なんて思っていると飛びぬけて長い子がいました!
長い子
ボルトの伸びたところはねじ山が合っておらず、取り外しが結構硬かったです。
他のボルトと合わせて比べても隙間ができてしまっています!
数ミリの差でこんなにも変わってきてしまうんですね!
カムシャフトとカムの測定
次にカムシャフトの測定を行いました。カムシャフトは茶色っぽい円柱部分です!使う器具はダイヤルゲージとマイクロメーターです!
※カムシャフト:給排気と圧縮を司るポペットバルブを開閉する各気筒のカムをまとめて1本に備えているシャフト(軸)
これはシリンダーゲージなのですが、ダイヤルゲージ同様こんな感じでぐるぐると針が回って計測してくれる装置です。
※シリンダーゲージ:加工した部品などの内径寸法を測定するもの
磁石がオンオフで磁力を操作してくれるのでたまに磁力と戦ってます。
こう見えて磁力がめちゃくちゃ強いので車の鉄部分に取り付けて測定することもある子です。カムシャフトでは丸の鉄部分に測定器を当てて曲がったりしてないかなというのを測定しました。写真の奥にいるクランクシャフトも同じ要領で測定しました。
※クランクシャフト:エンジンの構成部品の一つピストンの往復運動を回転力に変えるための軸。
次にカムの測定です!写真ではカムシャフトについているしずく型のやつです。これはマイクロメーターで測定しました。縦と横を計測して、縦から横の計測値を引いてカム山という△っぽくなっている部分の数値を出して摩耗はどれくらいかを調べました。
シリンダの計測
次にシリンダの計測です。計測器具はノギス、マイクロメーター、シリンダゲージです。まず、ノギスでシリンダの内径を測り、ある程度の数値を出します。例えば内径が82㎜なら80㎜のシリンダーゲージのロッドを選択して、2㎜のワッシャーを入れて82㎜にします。ロッドは写真で見るところのシリンダに当たっている長い棒です!
次にマイクロメーターを82㎜に設定して0点調整を行うのですがこれが難しい…!マイクロメーターの間に長さを合わせ取り付けたロッドを挟んで調節するのですが、0,01㎜の調整を手で行うのでもう手がプルプルでした笑
そしてついにシリンダの測定です!シリンダに調節をしたシリンダーゲージを斜めに入れて、段々垂直にしていきます。何度か斜め、垂直の作業を繰り返し、0点に近い数値を読み取りシリンダの内径を読み取りました。
上中下をそれぞれ測定したのですが上の方はピストンがよく当たる場所だったので他よりも0,01㎜大きくなっていました。
今回のエンジンの測定はこんな感じでした!
授業をしていてよく思うのが本当に数値が細かい…!同じように作られていても使い方によって摩耗の仕方が違うので班ごとに数値が違うのが面白かったです。
先生が仰っていたのですが1㎜なんて手でわかる大きい数値とのこと。確かに1㎜って細かい数値だと思っていましたが、測定をするようになり、大きい数値だなあと思うようになりました。測定器具が0,01まで表示してくれるものの方が多いので慣れてきたのでしょうか!成長を感じられる授業でした笑