前回記事

GXが走るようになり、試走をしてみるとアイドリングでエンストするようになりました。
プラグを見てみると…


真っ黒!
炭みたいです。

 

7000prmくらいで走っていれば、エンストすることはないのですが3000~4000prmで走っていると信号待ちでエンストをしてしまいます。

パイロットスクリューという低速時の空気の量を調節してくれる部品をいじってみるも、プラグが真っ黒なことに変わりありません。

なんだかキャブが原因っぽいぞ??ということで今回はキャブをいじったときのお話をします!

 

そもそもキャブとは?

キャブはキャブレターという部品の略称で、燃料と空気を混合し、エンジンに燃料の供給をしてくれる部品です。
よく霧吹きに例えられます。

燃料の濃さを元に、検索をかけて色々なものを読んでいくと、油面によって調節が変わってくるので油面はキャブの調節の基本ということでした。

以前、ばらしたものの、油面の調節はしませんでした。
なので、まずは油面の調節を!ということでばらしていきます。

 

キャブをばらしました

キャブをばらしてフロートを見ると、フロートにガソリンが入ってしまっていました。
実は以前ばらしたときに、結構大きめの穴があったので埋めたのですが、どうも埋まり切らなかったようです。

板金用のハンダを買ってきて埋めてみましたが、また穴が開いてしまったら嫌だなあというのと、水に浮かべたときにハンダの重さで若干傾いてしまっていました。
なので、手元にあるフロートでどうにかならないかなとあてがってみるも、サイズが違います。

キャブを外しっぱなしにはしたくなく、1日で作業を終わらせたいなあとアレコレ考えていると、浮きの部分交換すれば良いのでは??と思い、付け替えてみることに。

ハンダの使い方、まだまだ慣れていなくもっと練習しなきゃなあと反省です。

浮きの部分を変えて、あてがってみるとサイズに問題はなさそうです。
これで油面の調節をしたときにうまくいってくれることを願います…!

第2シリンダーのフロートは純正部品なので、マニュアル通りにノギスを用いてフロートで油面の調節を行いました。
第1シリンダーは現状油面を変えても合っているのかわからないのでいったんはそのままです。

油面を計っていくぞ!とその前に以前ばらしたときに潰してしまったネジ山の復旧作業をしていきます。
元々のサイズはM4だったので、少し大きくしてM5にしてもいいかなと思いましたがあまりサイズを大きくしたくないと思い、M4復旧の道を選びました。
使用するものはヘリサートと呼ばれるもので、コイルを埋め込んでねじ山にするものです。

ヘリサート

以前、ロードスターのミッションを降ろした記事の時に少しだけ紹介をしたものです。
まさか自分で使う日が来るとは思いませんでした笑

買ったコイルだと少し長く、はみ出してしまうのでニッパーで短くします。
ドリルで穴を少し大きくしないといけないかな?と思いましたが、潰れた大きさでちょうどよかったみたいでそのままネジ山を作ることができました。付属の部品でねじ山を作ったら、コイルをいれていきます。

 

何回か失敗して(それこそコイルの長さなど!)付けては外しを繰り返しましたが、無事できて良かったです!
外すときにねじ山をまた潰してしまうんじゃないかとひやひやでしたが持っていたタップのM4が活躍してくれました。

失敗したコイルたち。

 

さて、油面調節するぞ!とフロート室を付けようとしたら、今度は別のねじ山が潰れていたので再度ヘリサートでコイルを埋め込みました;;;
また別の部分が潰れるとは思っていなかったのでヘリサート買って正解でした…!

今度こそ油面調節をしていきます!
水でも良いらしいですが、うまくいかなかったのと乾かす時間が必要になってくるのでガソリンで計測することにしました。

 

測り方は、ドレン部分にホースを繋いで、つなぎ目からどれくらいの位置に油面があるかを見ます。

マニュアルには油面の実測値は特に書いていなかったので、まずは純正部品で構成されている第2シリンダーを測り、こちらを目安の数字とします。

コックをリザーブにしてキャブにガソリンを流します。
ホース内の油面の変動を確認し、動かないことを確認してキャブのつなぎ目と油面の場所をペンで印をつけます。


出来ればそのままの状態で測りたかったのですが、タンクがあり、ノギスがうまく入りませんでした。
こういう時に点滴があると便利だなあと思います。

第2シリンダーは6.0mmです。

 

そして第1シリンダーの方を測っていきます。
写真を撮り忘れてしまったのですが、つなぎ目から3、4mmしか間隔がなく、明らかに油面が高かったです。
キャブの気筒格差は0.5mm以内にしなければならないらしいのでもう少し油面を下げていきます。

ガソリンを抜いてキャブを外し、フロートを調節していきます。
調節したら、車体にキャブは取り付けずにガソリンを入れ大まかに6.0mmに近づけるようにしました。
キャブを付けたり外したりが大変なのと、タンクを付けたり降ろしたりするのは落としそうで怖かったので…!
大体近づいたなあと思ったら今度は車体に取り付け、細かく調節をしていきます。
やっていて思ったのが、フロートの調節部分を大きく動かしても1mmくらいの変動で意外とそんなに変わるものでもないんだなあと思いました。


車体に付けて油面の確認、外してフロートの調節を繰り返していくと…


6.4mmになりました!!
これ以上はフロートの調節部分は大きく動きそうもなく、気筒間格差0.5mm以内になり、薄いよりは良いと思うのでこれで様子を見ていきます。

 

油面調節が終わったのでエンジンをかけていきます。

セルを回すと…エンジンがかかりません。
何度目でしょうか。なんだか慣れてきた自分がいます。
チョークを引くとエンジンはかかりますが、しばらくするとどんどん回転数が上がっていき、チョークを戻すとエンストします。
以前にもあった症状です。
エア系が悪さしているような気がします。

 

もう一度キャブをバラして、それぞれの通路が通っていることを確認。
キャブを取り付けて、エンジンを始動してみるとかかりました。
その状態でしばらく走ってみましたが、信号待ちでエンスト。
もしかして負圧ホースかな?と思いました。

というのも、タンクの付け方が悪いのか、ホースが短いのか、付くは付くのですが結構無理やりつけていました。
確認するとやはりホースが取れていて、アイドリングが落ちてきた際にホースを付けると安定し、ホースを外すとアイドリングが落ちてストールしました。
なのでホースを新調しました。

エンジンがかかり、しばらく走ってみると…

片方若干濃い目ですが、よさげです!!
とりあえず真っ黒になることは避けられました!!
レスポンスもすごくよくなり、乗るのがより一層楽しくなりました。

まとめ

今回は主にキャブについてでした。
キャブの清掃は初心者では不十分であることが多いと言われており、実際自分のやり方でちゃんと清掃できているかは不安でした。
エアなどでキャブの通路の確認はできていても始動しなければ清掃不十分だったかな?それとも別の場所かなと迷うことが多く、一つ一つ丁寧な作業が大事だなと思いました。

筆者プロフィール

イギリスパン

バイク王で働きながら整備学校に通い、二級自動車整備士を目指しています!