東京卍リベンジャーズに登場するゼファーってどんなバイク?KAWASAKI ZEPHYR
公開日:2021.03.22 / 最終更新日:2022.12.31
人気不良漫画、東京卍リベンジャーズに登場するバイクを詳しく解説していくこの企画。
これまで佐野万次郎のバブ、パーちんのCBXを詳しく紹介してきました。
今回は東京卍會副総長、ドラケンこと龍宮寺堅が乗るゼファーを解説していきます!
レプリカ全盛期に現れたヒット作
ゼファーが発売されたのは1989年。
当時はレプリカ全盛期で各メーカーいかに速いバイクを出すかでしのぎを削り合っていた真っ只中、突然登場したのがゼファーです。
空冷2バルブのエンジンにネイキッドスタイル。
高性能で勝負していないのは明らかでした。
しかし、逆にそこがウケてゼファーは大ヒットを記録します。
「速く走ることだけがバイクの楽しさじゃない」と考えたいたライダーや、速く走ることに疲れたライダーから忽ち絶大な支持を得るようになりました。
ゼファーのヒットにより、ネイキッドブームが始まります。
ホンダ、ヤマハ、スズキもネイキッドを発売して400クラスはネイキッドが主流に。
ライバルメーカーはどれも皆ゼファーより高性能。
カワサキは性能を求めるライダーに対しては水冷のZRX400を発売。
ゼファーも後に4バルブでより高性能なゼファーXを発売することになります。
91年、ビックバイクユーザーにもゼファー750をリリース。
750としてはとても軽くコンパクトでエンジンの瞬発力もあった為、400のゼファーとは違い、走りを楽しむ人達にも支持されるようになります。
翌92年にはゼファー1100が登場。
実は80年代、オーバー750クラスのビックバイクは国内販売していませんでした。
90年にリッターバイクの国内販売が解禁になっていて、これに対していち早く対応したのがゼファー1100です。
エンジンはボイジャーという水冷1200ccのクルーザー用をベースに空冷化して排気量を1100cc化しています。
車体は大きく、同じゼファーのビックバイクでも性格は750と対象的でした。
色褪せない王道スタイル
ゼファーのスタイリングはネイキッドタイプの王道を極めたスタイリング。
作中に登場するドラケンのゼファーはカスタムされていて、通称白赤火の玉カラーZ2仕様(おそらく400)。
別作品ですが、大ヒットバイク漫画「あいつとララバイ」に登場するZ2と同系統のカスタムです。
写真はゼファー750ですが、純正は左右2本出し。
ゼファーより前のZ系をスポーツカスタムしていくとゼファーのような雰囲気になっていきます。
純正ではこんな形のサイドカバーですが、作中に登場するドラケンのゼファーはサイドカバーがZ2タイプのものにカスタムされています。
ゼファーにZ2サイドカバー、Z2テールを入れるなども定番の一つ。
ゼファー用のキットも発売されていたりするので、今から乗ってもカスタムパーツは豊富にあるバイクだと思います。
チューニングの素材としても人気
400のゼファーとゼファー750は、どちらも古いカワサキの空冷エンジンを使っています。
実はこのエンジン、チューニングするととても速くて面白くなる為、多くのチューニングパーツが発売されました。
カワサキの空冷エンジンは、伝統的に丈夫でチューニングしても十分な強度を持っていました。
また基本設計が古い為、カワサキのZのチューニングをしていた人達が馴染んでいたということも理由の一つ。
400には550のパーツを使うことができましたし、更にそれをベースにすれば最大で700ccオーバーにすることまでできました。
ゼファーチューニングの世界では750は810ccが一般的。
チューニングバイクはいじると速くなりすぎてしまって、逆に楽しめなくなってしまったりするんですが、ゼファーの400と750は、現実的なパワーで楽しむことができると言われていました。
バイクらしいバイクとして誕生し、人気となったゼファーですが、人によって色々な楽しみ方ができるのも大きな魅力だと思います。
全3回に渡って東京リベンジャーズに登場するバイクを紹介してきました。
実写映画化やアニメ化も決定していて、これから鬼滅に続くヒット作となるかもしれないので今後も注目しておきたい作品です!