最近のバイクは250cc・350cc・400ccクラスの普通自動二輪免許で乗れるものも人気ですが、小型限定普通二輪免許でも乗れる125ccクラスの人気もまだまだ衰えていません。

バイクに乗り始めた人が多い今、大型バイクを求める人もいれば、足としても使えて休みの日はプチツーリングに出かけられるような、50ccでは物足りないけど125ccならちょうどいい!という方も増えています。

今回はそんな125ccクラスの新たなモデル、ダックス125をご紹介します!

125ccになって復活した名車ダックス!

ホンダのダックスは元々ST90として1969年に販売開始されたバイクです。
その後生産終了となり姿を消しましたが、2022年に125ccとなって復活しました!

元々ミニバイクでしたが、復活した今回のダックスも元より少し大きくなったとは言え、しっかりミニバイクのサイズ感

ダックスと言えばこれ!というくらい特徴的なフレームは、名前の通り低重心で胴長短足のダックスフントを連想させる形です。
どこか親しみを感じるフォルムの理由は犬のような愛らしさでした。

アップタイプのスクランブラーマフラーもまたかっこいいポイントです。

中身は最新だけど見た目は渋可愛い

エンジンは空冷単気筒の横型エンジンを搭載。
実はこのエンジン、現行のスーパーカブ125などのカブシリーズと同系統のエンジンとなっていてかなりトルクフルなフィーリングです。

しかし同じエンジンでも車体がまるで違い、細かいギアやセッティングもダックスに合わせて設定し直されているので乗った感じは結構違います。

遠心クラッチを採用しているため、クラッチ操作が必要ありません

スロットルを開けて回転が上がれば勝手に繋がり、シーソーペダルでシフト操作します。
シフト操作もないスクーターとはまた違って、シフト操作が楽しめるのはもちろん、思い通りのギアとスピードで走れるのでバイクを操っている感覚はしっかり感じることができました。

ヘッドライト、ウインカーはLEDを採用。
この手のライトはLEDだと現代っぽさが強すぎてバイク全体の雰囲気に影響することもありますが、ダックスはLEDとはいえ形はベーシックな丸形タイプ

現代で通用する明るさを持ちながら、ダックス独特の愛嬌をしっかり感じさせる仕上がりでした!

テールランプも同じくLEDで丸形タイプ。

ピョコッと伸びたスタイリッシュなリアフェンダーと合わさってリアビューもダックスらしい愛嬌あるスタイリングとなってました。

メーターも丸形タイプのメーターが1つとなっていて、スピード、ガソリン、距離などタコメーター以外の機能が集約されています。
シンプルなので運転しながらの見やすさもバッチリでした!

タイヤは12インチとなっていて、いわゆるミニバイクのタイヤサイズです。
ブレーキはディスクブレーキを採用しており、フロントのみ作動するABS付き

さすが現行車!とびっくりするほど効きの良いブレーキだったので、止まらないなんて不安は微塵も感じませんでした。

リアも同じく12インチでディスクブレーキという仕様。
昔のバイクでよく見る2本ショックを採用していて、現代のバイクですが同時に渋さも感じさせる雰囲気でした!

遊びバイクとしてベストなサイズ感

ミニバイクのサイズ感は乗る人を選ばず、遊び用のバイクとしてはベストなサイズ感です。
小さいので乗っていて安心感もあるし、降りて押しながら歩く時も軽くて扱いやすいんです。

足としても使えると同時に、乗り手の等身大で走っている感覚はハマるものがあるので、大型バイクにはないミニならではの運転の楽しさがあります。

ダックスは125なのでタンデム(2人乗り)もできちゃいます!
1人乗ってこんな感じなので余裕を持って、とまでは行きませんが、問題なく乗れるサイズ感です。

純正でグラブバーがついているのも嬉しいポイント!
カップルでタンデムデートなんてのも楽しめると思います。

乗って安心できるサイズ

12インチサイズのダックスは一般的な125よりも小さく、実際乗ってみると「あ、このサイズなら絶対大丈夫だ」と安心できるサイズです。

大きなバイクだと車重も重く「ホントにこれコントロールできるのかな」とか「立ちごけしそうになったら支えられるかな」などの不安を感じることがありますが、ダックスのサイズならそれは皆無。
小さいし低いし軽いしの三拍子揃っています。

当然足つきも余裕。
ですが常に両足ベタ付けというわけではなく、シートが横に少し出ているため両足を投げ出すと若干かかとが浮きます

片足なら常にベタ付けですが、乗っていて地面が近く感じるほどの小ささではなく、安心を感じれる適度な小ささでした。

クラッチいらずの簡単操作

ダックス125にはクラッチがありません。
遠心クラッチを採用しているため、スロットルを開けて回転が上がると勝手にクラッチを繋いでくれます

ですがミッションは4速まであるので、シフト操作は楽しめるんです。

N→1→2→3→4の順なので、1速に入れてスピードが乗ってきたらスロットルを一瞬戻し、シフトペダルを前に踏み込むと2速とシフトアップしていき、一般的なクラッチ付きのバイクとは操作方法もシフトの順もちょっとだけ違います。
カブなどと同じ操作方法です。

シフトダウンはシフトペダルの後ろ側を踏み込んでダウンですが、リターンミッションになっているので、4速で停止してそのまま前に踏み込むとNに戻ります
なので基本シフトアップ操作のみで停車したときに1速へ戻す、という乗り方だと無駄な操作なく運転できました。

エンジンはかなりパワフル!

ダックスのエンジンはC125など今のカブ系のエンジンと同じものが採用されています。
乗るまではてっきりカブの12インチ版くらいに思っていたのですが、実際乗り込んでみると全然違う!

カブのエンジンってトルクはモリモリなんですが、鋭さという意味ではちょっと物足りない部分を感じていました。
ですがダックスは車体も軽く、ギアなどを変更されたせいか、結構鋭く吹け上がり、高回転までキレイに回っていきます!

むちゃくちゃ速いってわけではありませんが、高回転で頭打ちを感じるまでの間結構伸びるので、普通のカブより全然速く感じました
単気筒ですがパワフルに吹け上がっていく感じは爽快感があるもの。

これならまず乗っていて楽しいし、パワー的にも幹線道路で車と同じスピードで走ったり、時には流れをリードすることもできそうです!

コーナーはかなりクイックに曲がれる

ダックスはその小ささを活かしてエンジンだけでなく足の運動性能も高いバイクでした。

特に交差点などの細かいコーナーは想定しているよりも内側のラインを自然と走ることができます。
曲がる方向を見て体を動かすだけでスイっと自然に曲がっていってくれるので、スクーターと同じくらい街中の運転が楽です。

純正では大きなコーナーでタイヤを潰してフルバンク、というバイクではありませんでしたが、12インチはタイヤの選択肢も広く、今後足回りのカスタムパーツも出てくるので、ミニならではのスポーツライディングも楽しめそうです!

何でもできる愛犬的存在

ダックスの親しみやすさは見た目だけでなく乗って伝わってくるキャラクターも含めての親しみやすさでした。
これならスクーターのように足としても十分活躍してくれます。

しかしそういうスクーターのようなバイクってバイクとしての面白みが少なく、趣味用に別のバイクが欲しくなってしまったりしますが、ダックスは足としての実用性と趣味としてのバイクの面白さを両立できているバイクでした。

普通にも乗れるし、ミッション付きというのもあって趣味として乗っても楽しめる。
ここからカスタムしていったらどっちかに全ブリすることもできますが、ノーマルのこの愛嬌あるキャラクターはバイクというより乗れる犬っぽい部分を感じました。

昔実家で犬を飼ってましたが、犬に乗って走れたらどんなに楽しいか妄想していたことがあります。
ダックスはそんな愛犬に乗って一緒に旅しているような愛らしさを感じました。

大型バイクのような圧倒的なパワーや、スポーツバイクのような運動性能の高さはありませんが、代わりにダックスにしかない魅力があるので、実際乗ってみてこれに惚れてしまう方は多いはず!

逆におすすめできない人のほうが圧倒的に少ないフレンドリーなバイクなので、気になったら是非一度乗って触れ合って欲しいバイクです。

筆者プロフィール

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