ライダーは8割以上が男性と言われていますが、近年はバイク女子も増えています。
デビューは250ccや400ccからスタートして、その後大型へとステップアップしていく中で女子ライダーも安心して乗れて扱いやすいモデルもあれば、体格的な理由から全女子ライダーにはおすすめできない大型モデルもあります。

今回は女子ライダーが楽しめる大型バイクのオススメ車種を紹介していきます!

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大型バイクは女子でも乗れる

401cc以上の大型バイクに乗る場合、大型自動二輪免許があれば運転することができます。
もちろん性別に関係なく、男性でも女性でも教習所に通って卒業できれば誰でも取得でき、運転できるものです。

大型、というとハードルが高く感じてしまうところもありますが、教習内容は普通自動二輪免許の教習の応用とプラスα程の内容なので、大型免許取得のハードルは高いわけではありません。
既に普通自動二輪免許を取得している方はしっかり学べばクリアでき、初めての二輪免許取得の方でもしっかりと教習を受ければ取得でき、運転できるようになるため、そこまで身構えずにチャレンジしてみましょう!

バイク女子の大型バイク選びのポイント

大型自動二輪免許があれば排気量の制限がなくなり、ほぼ全てのバイクを運転できるようになります。
ですが大型バイクを購入する前提で選ぶ場合には注意が必要。

大型バイクは250ccや400ccクラスに比べて車体が大きく車重も重いモデルが多く、大型教習に使われる教習車やこれまで乗っていたバイクと同じように取り回ししにくい大型バイクも多々あります。

原付バイクや中型クラスのバイクなど、今までバイクに乗っていた方でも大型モデルの場合は引き起こしが難しかったり、信号待ちで足で支えるなど今まで小排気量では簡単にできていたことが大型では少しコツが必要になる場合があります。

大型バイク選びに失敗しないために、気になったモデルを見つけたら一度実車を見に行って跨って感触を確かめると安心です。
跨って足がつくかどうか、スタンドをはらってどれくらいの力で支えられるか、しっかり取り回しできるかなどは最低限確認しておきたいポイントでしょう。

女性の方で足つき面で不安がある場合は、購入相談時に車高を下げるローダウンカスタムの相談をしたり、厚底のライディングブーツやライディングシューズを使うことで不安を解消できるかもしれません。

バイク女子におすすめの大型バイク

スズキ SV650

大型バイクデビューでオススメしたいのがSV650。
650ccのVツインエンジンを搭載し、低回転から鋭い加速と心地の良い鼓動感を楽しむことができます。
車体はコンパクトかつ軽量のため、大型クラスですが400ccクラスの車体と大きな差はありません。

発進時や低回転走行時に回転の落ち込みを低減させるローRPMアシストを搭載しているため、発進から渋滞時の低速走行などでエンストのリスクを低減し、運転をサポートしてくれます。
スタンダードモデルのSV650とカフェレーサースタイルのSV650Xもあるので、おしゃれなバイクが好きな方にもオススメです。

SV650 ABS スペック (2023年モデル)
全長 2140 mm 全幅 760 mm
全高 1090 mm シート高 785 mm
ホイールベース 1450 mm 車両重量 199 kg
燃料供給方式 インジェクション エンジン 4スト水冷V型2気筒
最高出力 53kW(72PS) / 8500RPM
最大トルク 63N・m(6.4kgf・m) / 6800RPM

ホンダ レブル500

レブルは女子ライダーはもちろん、幅広い方に人気のバイクですが、実は250ccだけではなく大型クラスの500ccもラインナップされています。
レブル500は水冷並列2気筒エンジンを搭載しており、大型らしい抜群のトルクと加速力がありますが、500ccと大型としては排気量が少ないため、リッタークラスの大型と違ってある程度エンジンを回して走ることができるので、公道で使い切れないということはありません。

また車体のサイズもレブル250とほとんど同じのため、車重は20kg程重いですが、250ccクラスと変わらぬ車体サイズで乗ることができ、アメリカンタイプのため足つきも抜群!
レブル250からの乗り換えや、初大型の方にオススメです。

REBEL 500 スペック (2023年モデル)
全長 2205 mm 全幅 820 mm
全高 1090 mm シート高 690 mm
ホイールベース 1490 mm 車両重量 191 kg
燃料供給方式 インジェクション エンジン 4スト水冷並列2気筒
最高出力 34kW(46PS) / 8500RPM
最大トルク 43N・m(4.4kgf・m) / 6500RPM

ヤマハ MT-07

MT-07は大型クラスのネイキッドバイクで、688ccの水冷並列2気筒エンジンを搭載しているバイク。
250ccや400ccから大型へステップアップした場合、基本どの大型も最初は慣れが必要ですが、MT-07はトルク特性が分かりやすいヤマハ独自のクロスプレーンコンセプトの設計思想に基づいて設計されているため、運転中は感覚的にトルクの盛り上がるポイント、エンジンが元気に吹け上がりやすいポイントを掴みやすくなっています。

車体も大型クラスではありますがリッタークラス(1000cc以上)の車体よりも小さくコンパクトなので、取り回しがしやすく初心者の方でも乗りやすいバイクです。

MT-07 ABS スペック (2022年モデル)
全長 2085 mm 全幅 780 mm
全高 1105 mm シート高 805 mm
ホイールベース 1400 mm 車両重量 184 kg
燃料供給方式 インジェクション エンジン 4スト水冷並列2気筒
最高出力 54kW(73PS) / 8750RPM
最大トルク 67N・m(6.8kgf・m) / 6500RPM

ホンダ CB650R

4気筒エンジンは排気音やフィーリングなど多くのライダーを喜ばせてきたエンジンですが、250ccや400ccクラスでの4気筒エンジンはどんどん無くなっています。
しかしCB650Rはネイキッド車体に4気筒エンジンを搭載しており、4気筒ならではの味わいを持ったバイクです。
1000cc前後なら4気筒エンジンはまだありますが、650ccクラスのように軽快に扱うのは難しくなります。

前傾ではなくバーハンドルで楽なポジションのネイキッドで車体サイズもそこまで大きくないので、軽快に扱える4気筒としても人気の高いバイクです。

CB650R スペック (2023年モデル)
全長 2120 mm 全幅 780 mm
全高 1075 mm シート高 810 mm
ホイールベース 1450 mm 車両重量 203 kg
燃料供給方式 インジェクション エンジン 4スト水冷並列4気筒
最高出力 70kW(95PS) / 12000RPM
最大トルク 63N・m(6.4kgf・m) / 9500RPM

カワサキ Ninja650

フルカウルに乗りたいけどスポーツバイクはちょっとハードルが高い、と感じる方にオススメしたいのがNinja650。
見た目はしっかりフルカウルの前傾姿勢でスポーツバイクらしいスタイルとなっていますが、エンジンは水冷並列2気筒を搭載しており、スポーツだけでなくストリートでの乗りやすさ、扱いやすさも追求されたモデルです。

トラクションコントロールシステムなどスポーツバイクらしい電子制御も採用されており、スポーツライディングに慣れていない方でもライディングを楽しみやすく、しっかりサポートしてくれるので初めてスポーツバイクにチャレンジしてみようという方にもオススメです。

Ninja 650 KRT Edition スペック (2023年モデル)
全長 2055 mm 全幅 740 mm
全高 1145 mm シート高 790 mm
ホイールベース 1410 mm 車両重量 194 kg
燃料供給方式 インジェクション エンジン 4スト水冷並列2気筒
最高出力 50kW(68PS) / 8000RPM
最大トルク 63N・m(6.4kgf・m) / 6700RPM

KTM 790DUKE

ライダーなら一度は外車に憧れを持ちますが、初の外車は不安があるかもしれません。
KTMはオーストリアのバイクメーカーで元々はオフロードバイクがメインでしたが、近年はネイキッドやフルカウルなどロードスポーツ系のバイクもラインナップし、日本でも安心して乗れる外車メーカーです。

DUKE(デューク)シリーズは125〜1290まで幅広くありますが、790DUKEはシリーズの中でミドルクラスに当たるバイク。
水冷並列2気筒エンジンはストリートでも扱いやすいですが、国産車にはないトゲがあり、スロットルを開ければ一気に大型にしかできない加速ができ、ストリートからワインディングまで幅広く楽しむなどストリートスポーツ寄りのネイキッドバイクです。
刺さる人にはたまらないバイクなので、スポーツ要素も感じれる大型ネイキッドを探している方にオススメです。

790 DUKE スペック (2020年モデル)
シート高 825 mm 車両重量 174 kg
燃料供給方式 インジェクション エンジン 4スト水冷並列2気筒
最高出力 77kW(105PS) / 9000RPM
最大トルク 86N・m / 8000RPM

カワサキ W800

レトロなスタイルのバイクは女性にも人気が高いですが、初めて乗る大型バイクで本当のレトロな年式のバイクはおすすめできません。
カワサキのW800はレトロなスタイルでありながら、性能は現代で通用する現行車スペックのバイク。
通称バーチカルツインと呼ばれる空冷2気筒エンジンの排気音はW独特なサウンドで、他の2気筒エンジンとは一味違った迫力があります。

ハンドリングなどは現行車ですがしっかり昔のバイクのようなハンドリングが残されていて、大型慣れしていない方でも自然に操りやすい仕上がり。
カスタムも楽しめるバイクタイプなので、レトロな雰囲気が好きな方、いずれは好みのスタイルにカスタムしたい方などにもオススメです。

W800 スペック (2024年モデル)
全長 2190 mm 全幅 790 mm
全高 1075 mm シート高 790 mm
ホイールベース 1465 mm 車両重量 226 kg
燃料供給方式 インジェクション エンジン 4スト空冷並列2気筒
最高出力 38kW(52PS) / 6500RPM
最大トルク 62N・m(6.3kgf・m) / 4800RPM

カワサキ Z900RS

カワサキZの火の玉カラー(オレンジ)はライダーなら一度は見たことがあるカラーだと思いますが、Z900RSはZ1やZ2の雰囲気をモチーフに現代のスペックで作られたネオレトロタイプのバイク。
ベースはZ900となっていますが、今のバイクではなくしっかり渋さを感じさせるスタイリングとなっています。

また作り込まれているのはスタイリングだけでなく排気音もその一つで、純正マフラーながら旧車のような乾いていて少しバラツキを感じさせるサウンド。
しっかり作り込まれているため人気の高いバイクですが、中身はしっかり最新モデルなのでメンテナンス面でもパーツ面でも困りません。

Z900RS スペック (2023年モデル)
全長 2100 mm 全幅 865 mm
全高 1150 mm シート高 800 mm
ホイールベース 1470 mm 車両重量 215 kg
燃料供給方式 インジェクション エンジン 4スト水冷並列4気筒
最高出力 82kW(111PS) / 8500RPM
最大トルク 98N・m(10kgf・m) / 6500RPM

ハーレー XL883N

ハーレーはライダーなら一度は憧れる外車メーカーだと思います。
XL883Nはパパサンやアイアンなどの愛称で親しまれているハーレーの大型クラスの中で最も排気量が小さいバイクで、大型初心者でも扱いやすいバイクです。
排気量が小さいとは言え、伝統の空冷Vツインエンジンはしっかり健在でVツインらしいトルクと、ハーレーならではの鼓動感を楽しむことができます。

ハーレーの大型モデルはかなりの重量になるものもありますが、XL883Nはまだ軽量な部類で、アメリカンなので足つきもよく、気軽に乗りやすいバイクです。

XL883N Iron883 スペック (2019年モデル)
全長 2185 mm シート高 760 mm
ホイールベース 1515 mm 車両重量 256 kg
燃料供給方式 インジェクション エンジン 4スト空冷V型2気筒
最大トルク 68N・m / 3750RPM

ヤマハ XSR900

どこかレトロに感じさせるXSR900は先程紹介したMT-07の兄弟車のMT-09をベースに、昔のバイクのようなスタイルを取り入れたネオレトロ車。
Z900RSと並んでネオレトロブームを引っ張ってきたバイクです。

水冷3気筒エンジンはこのバイクならではの珍しい排気音。
4気筒よりもトルクがあって、2気筒よりも上までしっかり回るなど、どちらの良いところも取り入れたエンジンなので、街乗りからスポーツ走行まで楽しむことができます。
日本国内だけでなく海外でも人気なバイクなのでカスタムの幅広さでも楽しむことができます。

XSR900 ABS スペック (2022年モデル)
全長 2155 mm 全幅 790 mm
全高 1155 mm シート高 810 mm
ホイールベース 1495 mm 車両重量 193 kg
燃料供給方式 インジェクション エンジン 4スト水冷並列3気筒
最高出力 88kW(120PS) / 10000RPM
最大トルク 93N・m(9.5kgf・m) / 7000RPM

ヤマハ BOLT

アメリカンタイプはハーレーだけでなく、国産メーカーのヤマハからも大型モデルがラインナップされています。
BOLTはロングライドよりもショートランを想定して、短時間のライディングでもバイクを操る楽しさを感じさせてくれるバイクです。
もちろん泊まりのツーリングなどロングランもしっかり熟すことができますが、街中を走った際にバイクから伝わってくる空冷Vツインの鼓動感を感じることができ、大型バイクを運転する楽しさそのものを教えてくれるバイクです。

現在は生産終了となっているモデルですが、中古市場での人気はある程度高く、好みのスタイルのBOLTを見つけたら早めに見に行ったほうがいいかもしれません。

BOLT R-SPEC ABS スペック (2021年モデル)
全長 2290 mm 全幅 830 mm
全高 1120 mm シート高 690 mm
ホイールベース 1570 mm 車両重量 252 kg
燃料供給方式 インジェクション エンジン 4スト空冷V型2気筒
最高出力 40kW(54PS) / 5500RPM
最大トルク 80N・m(8.2kgf・m) / 3000RPM

ホンダ レブル1100 DCT

アメリカンタイプのバイクに憧れがあるならこちらもオススメしておきたいのがDCT搭載のレブル1100。
DCTはバイク側が自動でクラッチ、シフト操作を行ってくれるもので大型AT免許でも乗ることができます。
シフト操作も楽しいですが、ATスクーターのように加速していくDCTは一度乗るとあまりの楽さに感動するはず!
MTモードではボタンでシフト変更もできるので、実質クラッチ操作が完全に必要のないシステムです。

アフリカツインにも採用されている水冷並列2気筒エンジンは大型にしかできない鋭い加速と分厚いトルクで街中を走る上ではほとんど回転を上げずに走ることが可能。
ATスクーターのように乗れて、大型ならではの加速ができるアメリカンは他にないのでツーリングから街乗りまで幅広くサポートしてくれるバイクです。

REBEL 1100 DCT スペック (2023年モデル)
全長 2240 mm 全幅 830 mm
全高 1115 mm シート高 700 mm
ホイールベース 1520 mm 車両重量 233 kg
燃料供給方式 インジェクション エンジン 4スト水冷並列2気筒
最高出力 64kW(87PS) / 7000RPM
最大トルク 98N・m(10kgf・m) / 4750RPM

トライアンフ ボンネビルT100

イギリス初の1885年からある老舗メーカーのトライアンフ。
ブリティッシュらしいスタイリングをまとい、バーチカルツインエンジンを搭載したのがボンネビルT100です。
空冷のようですが、実は水冷化された2気筒エンジンは粘りのあるトルクと迫力ある吹け上がりを楽しむことができ、昔の空冷よりもずっと高性能に仕上がっています。

排気量は900ccですが、ボンネビルT100はトライアンフの中ではエントリーモデルとしても選ばれやすく、足つきの良さや操りやすいハンドリング、ABSや電子制御など、レトロな見た目ながら中身はしっかり最新のマシンなので、大型乗り始めに選んでも楽しみやすいバイクです。

Bonneville T100 スペック (2024年モデル)
全高 1125 mm 全幅 780 mm
車両重量 229 kg シート高 790 mm
燃料供給方式 インジェクション エンジン 4スト水冷並列2気筒
最高出力 48kW(65PS) / 7400RPM
最大トルク 80N・m / 3750RPM

ハーレー XL1200T

ハーレーに乗りたいけどツーリングも楽に走りたい!という方にオススメしたいのがXL1200T。
スーパーローというセカンドネームを持ったバイクで大型タンクや座り心地の良いシート、ウィンドウスクリーンやサイドパニアなど、ロングツーリングを想定した装備となっています。

車高はなんとXL883Nよりも低く、スポーツスターシリーズの中で最も車高が低く足つきのいいモデルとなっています。
排気量は1200と大きいですが、車高が低く支えやすくてツーリングもしっかり楽しめるので初のハーレーに選んでも様々な楽しみ方ができるバイクだと思います。

XL1200T Super Low スペック (2016年モデル)
全長 2210 mm 全幅 850 mm
全高 1300 mm シート高 705 mm
ホイールベース 1500 mm 車両重量 274 kg
燃料供給方式 インジェクション エンジン 4スト空冷V型2気筒
最大トルク 87N・m / 3750RPM

バイク女子の大型バイクは種類豊富

結論、足つきを抜きにしたら男性しか乗れないバイクというのはなく、どんなバイクでも女性も変わらず楽しめるマシンとなっています。
取り回し面で車重や足つきが関わってくるので、例えば家の駐車場所で取り回さなきゃいけない場合などを除いて、どんなバイクを選んでも体のサイズがあっていれば操ることができます。

男性が乗っていてかっこいいバイクは女性が乗るとその倍かっこいいので「これに乗りたい!」という夢があるなら是非チャレンジしてみるべきだと思います。
中古車なら何個か目星をつけて跨ってみて決めることもできるので、好みのスタイルのバイクを見つけて一度跨ってみてください!

◆画像協力
Beat&Cアンバサダー、YouTubeチャンネル 山族ライダーズの朝山すずさん

筆者プロフィール

Bike Life Lab supported by バイク王

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