勝手に指標

  • 秘境感
    ★☆☆☆☆
  • 天空感
    ★★★★☆
  • 潮風感
    ★★★☆☆
  • 爽快感
    ★★★★☆
  • 根性感
    ★★★☆☆
  • 開放感
    ★★★☆☆

小粒ながら地域屈指の展望が自慢
潮風感抜群!三河湾一望の絶景に行こう

 寒い時期は、バイクでどこへ走りに行くかは常に悩みがち。がっつり長距離ツーリングも良いが、たまには近距離でまとめるのも楽しみの一つだ。三河湾沿岸地域は中京界隈では定番のツーリングルート。熱帯植物の群生地域もある程、気候が穏やかで真冬でも比較的暖かいのが特徴だ。何より、ハイライトなルートが南向きな為、陽光に溢れ全体的に明るい雰囲気なのも嬉しい地域だ。
 この三ヶ根山スカイラインは、そんな三河湾沿岸ツーリングで最もハイライトになる絶景ロード。総延は約5kmと少々短めだ。正直、走り応えのある道…とは言い難い規模のスカイラインだが、展望の素晴らしさでは地域屈指!観光道路である為、当然マイカー等も走っているが、地元ナンバーのバイクも大変多い。地元では定番のツーリングロードとして定着している道なのである。
 必見のポイントは頂上から眺める三河湾の展望。眼前いっぱいに広がる三河湾のダイナミックな展望はもちろん、沿岸部に広がる蒲郡市街の様相まで一望。彼方には渥美半島・知多半島まで遠望できる一大パノラマが広がる。冬に寒さを忘れさせてくれる、温かい陽光いっぱいの景色は、タンデムで訪れるにも最適な場所だろう。
 ただし、スカイラインへのアプローチルートはタイトコーナーが連続。展望も開けず、酷道的雰囲気すら漂う酷路の為、細心の注意を払ったライディングが必要だ。また、大変残念ながら原付(二種含む)は走行禁止。自二270円と比較的安価ながら料金が必要だ。とは言え、その為か休日でもマイカーの通行量は比較的少な目。ゆとりを持ったライディングを楽しめるのも特徴の一つだろう。
 元来、三ヶ根山スカイラインは“三河パークライン計画”として、北側に位置する三河湾スカイラインや本宮山スカイライン・鳳来寺山パークウェイと接続する予定だったものの、接続計画は頓挫。現在、それぞれの観光道路が独立して存在する状態となっている。しかし、他の観光道路の展望・風景は正直イマイチ。冬季は凍結の恐れもある中、三ヶ根山スカイラインはその心配も極めて少ない。地元ライダー定番のスポットとなっているのもその為だろう。
 軽く流すのも良し。旅の途中に寄るも良し。圧倒的な絶景や長大なルートがウリの大規模山岳スカイラインとは全く異なる様相ながら、小粒でスパイスの効いた小気味良さが楽しい道。気軽に何度も訪れたくなる日常的絶景ロードと言える存在だろう。


展望ルートは短いものの、三河湾の絶景と共にライディングを楽しめる区間もある。冬季のでも路肩付近には小花も点在。冬の寒さを忘れさせてくれる暖かい雰囲気も気分を盛り上げてくれる。


スカイライン頂上の駐車場からは渥美・知多半島をはじめ、三河湾が一望!周囲にはライト級ながらB級スポットも点在しており、軽く流しに行くにも最適のロケーションだ。


駐車場より徒歩3分程度の場所、比島観音には、太平洋戦争時のフィリピン方面での戦死者を祀る慰霊碑が林立。その中に旧軍の航空機に使用されていた瑞星エンジン(実物)を発見!屠龍や百式司偵に採用されたエンジンだ。


三ヶ根山スカイラインとセットで繋いで走っておきたいのが七浦半島
七浦シーサイドライン


三ヶ根山スカイラインのすぐ北にある三河湾スカイラインも、地域では有名な走り処ながら、こちらは全線展望が開けない。風景的には正直、残念ロード。路面も荒れぎみで少々放置感すら漂う様相だ。


三河湾沿岸で腹ごしらえするなら、やはり海鮮。その中でも隠れた名物がこのワタリガニだ。ご飯を別注にて頼み、セルフでカニ飯として頂くのが大変お勧め。価格も大型で2000円以下と大変リーズナブルだ。市場では活カニも販売しており、土産にも最適だろう。

写真:食堂 松月 
愛知県蒲郡市形原町三浦町12-10  TEL:0533-57-3322
11:00~14:00 16:30~20:00 水曜休

マップ

  • 34.815103, 137.159512
  • 12
  • 18
  • 11
  • 34.815103, 137.159512

    三ヶ根山スカイライン~愛知県一般有料道路~

  • 34.795157, 137.186717

    食堂 松月

大きい地図はこちら

  • in-out
  • ビューポイント
  • スポット(レストラン、道の駅、温泉、etc.)

ロードデータ

交通量

有料道路ながら地域屈指の展望道路の為、休日はマイカー等も走行する。地域定番の絶景ロードの為、ライダーも多い。頂上の駐車場付近の走行時は注意しよう。

路面

有料区間は舗装状態も良く道幅も広めながら、アプローチルートはタイトなワインディングだ。有料区間でも路肩はほぼ無い為、駐停車は大変危険。

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筆者プロフィール

神田 英俊

内外出版社発行、隔月刊ツーリング雑誌“MOTOツーリング”誌のコンセプター兼編集長。“旅人による旅人の為の雑誌”を基本コンセプトに、全国のDEEPな旅ネタを更に深く掘り下げて取材・掲載している。個人的なバイク趣向はオフロード。季節を問わず、主にキャンプを基軸とした旅が中心。冬季北海道ツーリングの常連でもある。バイクと共に温泉もこよなく愛しており、温泉ソムリエの資格を持つ秘湯巡礼ライダーでもある。