岐阜県道441号線~鈴蘭スカイライン~
公開日:2022.07.31 / 最終更新日:2024.04.24
勝手に指標
- 秘境感
★★★★★ - 天空感
★★★☆☆ - 潮風感
★☆☆☆☆ - 爽快感
★★★★☆ - 根性感
★★★★★ - 開放感
★★★☆☆
幽玄の地。険道の更に奥へ。
秘境地帯に広がる感激の大展望
全国に酷道・険道は数多くあるが、その手のマニアでない限り“また行きたい!”と思うルートはそう多くないだろう。しかし、かく言う自分は“その手のマニア”であり、1~1.5車線の山岳狭路に只ならぬ浪漫を感じている一人だ。だが多くの一般的なライダーは、このタイプの道は避けて走りたいに違いない。
岐阜県道441号線。通称“鈴蘭スカイライン”と呼ばれるこのルートは、中部山脈を横断する国内屈指の山岳ロードだ。総延長は約51km。しかし、約21kmが1~1.5車線の険道なのである。もちろん全線舗装はされているが、その殆どがブラインドコーナーで構成されているかの如く、タイトコーナーが連続。もちろん直線区間はほぼ皆無だ。そして道幅が狭いため、正面衝突のリスクが高い。全体的に非常にエキサイティング。初心者ライダーにとっては地獄の道と言っても過言でないだろう。
しかし、このルートを走った方は衝撃的な風景に驚愕するに違いない。ほぼ全線において展望は皆無。日本屈指の山岳地帯をトラバースする典型的な山岳ルートだが、ほんの数百mの区間において感動的な光景が広がるのだ。
目前には標高3000mを超す御嶽山の独立峰。裾野に広がる5万4000年前の大溶岩流の大地。このスポットこそ、御嶽山が最もダイナミックに見える大パノラマの展望ロード。ここまでの険しい道を走ってきた者にしか味わえない、とっておきの大絶景なのである。さっきまでの鬱蒼とした様相とのギャップを差し引いてみても、このパノラマロードの感激度は国内屈指。たった数百mとはいえ、その感激度はあまりにも大きいと言える。
“名ばかりスカイライン”としてある意味有名な鈴蘭スカイラインだが、ここもまた絶景ロードの名に恥じない一級のルート。ルート全体の様相は初心者要注意の修験道ながら、この展望は一生に一度眺めておいて損はない。その上、標高が高く猛暑の時期でも比較的涼しいのも特徴。そのせいか、険道にも関わらず多くのライダー達が行き交っており、地元では定番のツーリングロードともなっている。また、前半の2車線部は里山風景の美しい山村の風景も楽しめる。特に小黒川沿いの街道は、爽快かつ多彩な風景変化が楽しいルート。前述の鈴蘭スカイライン狭窄部と併せて、ツーリング専門誌にて日本風景街道の一つとして選定されたルートでもあるのだ。
絶景ロードとは爽快な2車線高規格ルートだけのものではない。バイクで楽しめる絶景の感激度も大きな基準だろう。絶景を見るために走るバイク旅。その満足度を高次元で満たすルートとして、この道は全力でお勧めしたい、とっておきの道と言える。ただし、酷険道全体的に言える事ながら、交通量が少ないため、事故の際は正面衝突のケースが非常に多い。くれぐれも、細心の注意を払って走行を楽しんで頂きたい。
鈴蘭スカイラインの総延長は約51km。そのうち約21kmは1~1.5車線の山岳狭路だ。見通しの悪いブラインドコーナーの連続。エキサイティングで楽しいルートながら要注意!
3000mを超す霊峰、御嶽山が最もダイナミックに見える溶岩流展望台。ほんの短い区間ながら、スカイライン沿線より大展望が広がる。
グリーンシーズンはまるで緑のトンネル。全体的に展望の良いルートではないが、高地のため気温は低め。猛暑の続くこの時期にこそ走りたい山岳ルートだ。
鈴蘭スカイラインの2車線部は、小黒川沿いの爽快ルート。涼しげなせせらぎを楽しみながら走る、風景変化の多彩な美しいツーリングロードだ。
序盤の里山風景も必見。派手さはないものの、美しい日本の原風景的様相は満足感のある旅路を楽しめる。ツーリング誌において日本風景街道の一に選定されたルートだ。
鈴蘭スカイラインの終点は濁河温泉。日本一標高の高い温泉街として有名な温泉地だ。豊富な湧出量を誇り、源泉大量かけ流しの名湯を楽しめる。
マップ
- 35.951204, 137.385788
- 12
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- 35.951204, 137.385788
- 35.951204, 137.385788
ロードデータ
交通量
御嶽山を見渡す絶景地と屈指の温泉へのアクセスルートながら交通量は非常に少ない。大型車両は走行不可能だ。しかし、マイカーが散見されブラインドコーナーには要注意!
路面
“スカイライン”との名が付くものの、全線概ね1.5車線の険道ルート。もちろん全線舗装で整備もされているが、小落石等も散見され走行には十分注意が必要だ。