とびしま海道〜人呼んで“裏しまなみ海道“〜
公開日:2017.02.08 / 最終更新日:2024.04.24
勝手に指標
- 秘境感
★★★☆☆ - 天空感
★★☆☆☆ - 潮風感
★★★★★ - 爽快感
★★★★☆ - 根性感
★★★☆☆ - 開放感
★★☆☆☆
風光明媚な古き潮待ちの港を往く
もう一つの瀬戸内横断ルート
一般的に瀬戸内横断ルートと呼ばれているルートは、明石海峡大橋・備讃瀬戸大橋・しまなみ海道の3ルートが基本だ。それぞれ、世界屈指の大橋梁が架かっており、自動車専用道路化されている為、移動時間も大変スピーディーだ。
しかし、実は知られざるルートがもう一本あるのだ。それがこのとびしま海道。地元では“裏しまなみ海道”とも呼ばれており、広島県の呉市と愛媛県の今治市を連絡するルートだ。しかも、7つもの島々を橋梁で繋ぐ潮風感抜群のロケーション。道草がてら各島を周遊しつつ瀬戸内を楽しめる、西日本でもトップクラスのツーリングルートだ。しかも有料の橋は1本のみ。料金も格安の片道560円だ。原付ならナント50円!自走で島旅を楽しめる全国でも大変珍しいスポットなのだ。
しかし、ここで断っておかなければならない事がある。それは、残念ながら完全には繋がっていない事なのだ。本土より7つの島と橋梁を渡り、四国まであと一歩!という所で道は途切れる。今治市を目前に控えておきながら、最後はフェリーで渡る事になる。しかし、アクセス方面によってはしまなみ海道ルートより圧倒的に近道になる上、景色は圧倒的に素晴らしい。時間さえ許せば、最高に印象深い旅になる事間違い無しの絶景ロードなのだ。
当然、四国に上陸せず、島旅のみ楽しみたいといった旅人も多く、休日は旅ライダー達の姿も散見される。その上、古来より潮待ちの港として栄えてきた大崎下島の御手洗地区は、当時の街並みが保存されている貴重な地域でもあり、休日は観光客も大変多い。しかし、それを除けば全体的に交通量は少なく一種の秘境感すら漂うスポットもまた大変多いのだ。特にお勧めは展望台巡り。全体的に高低差のある急峻な地形の為、各展望台からは瀬戸内の様相が一望できる。ここでしか見れない、多島海の魅せる感動的な風景は一生に残る想い出になるに違いない。しかも、観光客は殆どゼロ。万葉の古来より知られている瀬戸内の絶景を、独り占めできるとっておきの場所なのだ。
また、この地域ならではの海鮮グルメも忘れてはいけない。やはりお勧めはアナゴ。地元の常食として親しまれてきた食材の為、価格も安価。激しい潮流の中で育った身の締まったアナゴは脂と歯応えのバランスが素晴らしい。
高速コーナーの連続するスカイラインや、地平線の見える1本道とは全く縁のない地域ではあるが、ロケーション・旅感・感激度。3拍子がこれだけ高度に揃う上、お手軽。遠い地域から訪れる価値のある満足感抜群のルートだ。
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島から島へ計7本の橋梁で本土と連絡する。ほぼバイクのみで完結できる島旅を楽しめる、国内唯一といっても良い大変珍しいルート。風光明媚な瀬戸内の絶景を思う存分堪能できる。
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一気に走り抜けるのもいいが、島巡りをしつつゆったりと走るのが楽しい道。各島ごとの顔を探訪しつつ、内海の長閑さを堪能できる。
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目前には海、帆船が主流だった頃は、潮流の変化を待つ“潮待ちの港”として栄えた大崎下島の御手洗地区。当時の面影が現在も保存されており、狭いながら街路を走る事も可能。休日は観光客も多い為、歩いて散策するのがお勧めだ。
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とびしま海道最後の島が岡村島。ここからは愛媛県今治市までフェリーで連絡する。瀬戸の潮風を存分に楽しもう。
岡村島〜今治港:1日4便、約80分
運賃:旅客860円+原付370円、751cc未満560円、751cc以上740円
問:関前支所住民サービス課TEL:0897-88-2111、岡村港務所TEL:0897-88-2252
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夕闇に映える来島海峡大橋は、フェリーに乗った方のみ観賞できる絶景。6基の主塔が目を引く、世界初の三連吊橋を海上より楽しもう。
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とびしま海道で絶対に頂いておきたい、お勧めの海鮮グルメがこのアナゴだ。瀬戸の潮流で育ったアナゴは脂のノリや弾力も想像以上の美味さ。特に御手洗地区付近では多くの飲食店が比較的安価に提供している為、ぜひ味わって頂きたい。
マップ
- 34.166929, 132.782537
- 12
- 18
- 11
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34.166929, 132.782537
とびしま海道〜人呼んで“裏しまなみ海道”〜
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34.184879, 132.883504
岡村島
ロードデータ
交通量
周辺では知られた観光スポットである大崎下島の御手洗地区周辺を除き、全体的に少ない。しかし、地元作業車が多い為、通行には十分注意して頂きたい。
路面
全線良好な舗装路。しかし、橋梁部分は幅広い2車線路ながら島々の周遊道路は狭い場所も珍しくなく、車両との離合時には多少注意が必要だ。