勝手に指標

  • 秘境感
    ★☆☆☆☆
  • 天空感
    ★☆☆☆☆
  • 潮風感
    ★★★★★
  • 爽快感
    ★★★☆☆
  • 根性感
    ★☆☆☆☆
  • 開放感
    ★★★☆☆

異世界感抜群。見渡す限り岩羊の群!
国内屈指!感激必至の大絶景ロード

 天草諸島は風光明媚な多島海の景色が素晴らしい地域。内海ならではの入り組んだ地形と点在する小島の様相は九州屈指の絶景ポイントだ。熊本県の絶景ロードと言えば、やまなみハイウェイといった阿蘇方面がその筆頭格としては定番だろう。しかし、全国的には少々マイナーながら、多島海の幻想的な風景もまた熊本県の魅力でもあるのだ。
 天草諸島はその名のように“島”。八代海を挟み対岸に九州本土を望む潮風感抜群の地域だ。しかし、昭和41年に島伝いに架橋された巨大な5基の橋梁によって九州本土と連絡されており、フェリーを使用せず陸路にてアクセス可能となっている。当初は有料道路だったものの、開通より9年で無料化。現在は原付を含め、あらゆる車両にて自由に走る事ができる。
 この5基の橋梁にて開通した道が“天草パールライン”だ。周辺海域にて真珠の養殖が盛んな事から命名されており、総延は約15km。生活・産業道路も兼ねている為、交通量は大変多く、観光スカイラインとは全く違う様相だが、橋梁上からの展望は抜群!長閑な内海を行き交う小舟やリアス式海岸の様相が一望できる。観光道路ではなく、多目的連絡路としての風景ならば間違いなく日本屈指の光景だろう。
 風景のみならず、沿道には近海で獲れた豊富な魚介類を頂ける店も多数。目の前は海。正直どの店に訪れてもハズレは無いと断言しても過言でない程、新鮮な海鮮がお手頃価格で頂ける場所としても有名なスポットなのだ。
 九州本土よりの唯一の陸路である為、確かに混雑ぎみではあるが、絶景・絶品グルメ・気持ち良い潮風の3拍子揃った、訪れて満足感の非常に高い場所。路面も綺麗で走り易い為、初心者ライダーやマスツーリングにも最適なフィールドとも言えるだろう。混雑を避けるなら目線を変えて、行きはパールライン、帰りはフェリーといったルートもお勧めだ。
 何と言ってもこの地域は“日本3大松島”とも称されており、その風景は古来より折り紙付き。九州旅では絶対に外せないルートの一つとしてルーティングする事をお勧めしたい。


  • 日本3大松島と称される、瀬戸内を連想するような多島海の様相が大変美しい天草松島。この島々を5基の橋梁で繋ぎ、九州本土と連絡している。実際にパールラインを走行中はこの風景を展望しにくいが、近隣の高舞登山に設置された展望台からは写真のように天草松島の様相が一望できる。


  • 道路脇は海。透明度も高く、爽やかな潮の香が大変気持ち良い。対岸が遠望できる多島海ならではの風景もこの地域ならではの特徴的な光景だ。一気に駆け抜けるのも良いが、ポイントごとに少し多めに休憩しながら走るのがお勧めだ。


  • 周辺の特に名産はタコ。複雑な海流に揉まれた天草のマダコは特に身がしまり正に絶品。パールラインより先は“天草ありあけタコ街道”とも呼ばれており、沿道に吊るされたタコの干物が地域の風物詩となっている。お土産にぜひ!

  • 天草下島と上島を隔てる本渡瀬戸には国内でも希少な昇降式可動橋がある。こちら歩行者専用橋の為、バイクでの“走行”は不可だが、押してなら通行する事が可能。船舶通過時には橋桁ごと上下するダイナミックな様相と共に、踏切のような遮断機と信号が作動する様子が目前で見えるぞ!


  • どこかしら南国ムード漂う海岸風景は、同じ多島海でも瀬戸内のそれとは全く違う雰囲気。夏気分を盛り上げてくれる陽気な雰囲気が、旅心に心地よい刺激を与えてくれる。


  • 豊富な魚介類が自慢の天草では海鮮モノにハズレ無し!近海で獲れた地物の魚は当然、ウニや磯物といった都会では高価な食材もお手頃価格で頂ける。こちらはパールロード沿いにある上駐車場も広く、マスツーリングでもお勧めだ。

    浜崎鮮魚 浜んくら
    熊本県上天草市大矢野町中4416-13 TEL:0964-59-0777 11:00~23:00 不定休

マップ

  • 32.522709, 130.421717
  • 12
  • 18
  • 11
  • 32.522709, 130.421717

    天草パールライン~国道266号天草五橋~

  • 32.548013, 130.421687

    浜崎鮮魚 浜んくら

大きい地図はこちら

  • in-out
  • ビューポイント
  • スポット(レストラン、道の駅、温泉、etc.)

ロードデータ

交通量

天草諸島と本土を連絡する唯一の陸路であり、観光要素を含む生活道路の為、交通量は大変多い。休日は渋滞も頻発する為、時間帯を選んで通行するのがお勧め。

路面

かつては有料道路だった高規格道路かつ主要連絡路の為、整備状態は大変良好。路面の心配は全くしなくて良い。休憩ポイントや飲食店も多く快適に楽しめる。

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筆者プロフィール

神田 英俊

内外出版社発行、隔月刊ツーリング雑誌“MOTOツーリング”誌のコンセプター兼編集長。“旅人による旅人の為の雑誌”を基本コンセプトに、全国のDEEPな旅ネタを更に深く掘り下げて取材・掲載している。個人的なバイク趣向はオフロード。季節を問わず、主にキャンプを基軸とした旅が中心。冬季北海道ツーリングの常連でもある。バイクと共に温泉もこよなく愛しており、温泉ソムリエの資格を持つ秘湯巡礼ライダーでもある。