勝手に指標

  • 秘境感
    ★★★★☆
  • 天空感
    ★★★★☆
  • 潮風感
    ★★★☆☆
  • 爽快感
    ★★★★☆
  • 根性感
    ★★★☆☆
  • 開放感
    ★★★★☆

大迫力のパノラマに感激!
九州を代表する展望ロード

無数の絶景ロードを擁する九州でも、屈指の人気を誇るルートがこの仁田峠循環自動車道路だ。有数の観光スポットである雲仙ロープウェイへのアクセス路になっている事もその要因ながら、一番の魅力はその風景。雲仙普賢岳の噴火によって生まれた大迫力の平成新山と、有明海を一望する雄大な展望は一度は見ておきたい感激の絶景なのだ。
 そもそも、このルートは長崎県が管理していた有料道路だったが、2009年に雲仙市に移管。現在は雲仙市道として無料開放されている(任意で自然保全協力金100円を徴収)。総延は8.2km。もちろん原付も通行可能だ。ちなみにこのルートは、全国でも珍しい全線一方通行道路。しかし、ルート上に民家が存在しておらず、運用上は全く問題となっていない。むしろ好都合なのだ。その要因はこのルートの様相。全線良好な舗装はされているが、1.5車線の上タイトコーナーが連続。“酷道”一歩手前と言っても過言でない。その上、交通量はむしろ多い。展望区間以外は概ね見通しが悪く、これで対面通行であれば事故頻発の危険路線になるに違いない。全線一方通行規制は抜群の安心感なのだ。
 とは言え複合コーナーも連続し、初心者は比較的苦労しがちなライディングルートだろう。随所に駐輪できそうなスペースはあるものの概して路肩は狭く、休憩所・展望所以外での駐輪は事故の誘発の懸念もある為、随意での停車もお勧めできない。また、観光車両の路駐も頻発しており、一方通行だからといって気は抜けない。細心の注意を払って頂きたいルートでもある。
 しかし、入口より約3km程の展望区間に出ると、怒涛の展望と感激が迫る。雲仙南斜面をトラバースする為、眼下には島原湾が一望!晴天時には対岸の熊本市や遥か阿蘇の山並みが織り成す、圧倒的なパノラマを楽しめるのだ。休憩スポットでもある第二展望所からは、雲仙普賢岳の大噴火によって生成された大迫力の巨大溶岩ドームが目前に。短い区間ながら圧倒的なスケールで迫る風景は、九州を代表する絶景ロードの一つ。特に紅葉のシーズンは標高によって色彩の変化する幻想的な光景が楽しめるのだ。
 ただし、前述のように観光車両も非常に多い。ハイシーズン中は渋滞すら発生する為、できれば午前中早めの走行がお勧め。地元ではある意味“定番”なルートながら、ツーリングライダーは一度は訪れておきたい絶景ロードなのだ。

第二展望所からは、雲仙普賢岳の噴火によって生まれた大迫力の平成新山(溶岩ドーム)が目前に迫る。バイクの駐輪は別枠だが、駐車可能台数に限りがある為、混雑必至!

雲仙普賢岳の荒涼とした山体と、眼下に広がる有明海の大パノラマは国内屈指の絶景ポイント。全行程8.2kmという短距離ながら満足感は非常に高い。

全線一方通行で安心感は高いながら、ブラインド&タイトコーナーの連続する区間も多い。路駐車両も点在する為、気を抜かず安全なライン取りを心掛けよう。

初夏はツツジの一種であるミヤマキリシマが一面に咲き乱れる。雲仙ロープウェイからはその様相が一望!多彩な色彩風景が楽しめるのも特徴だ。

妙見岳展望所は東シナ海まで一望の大展望が楽しめる。片道3分。観光客で行列ができる事もある雲仙ロープウェイだが、一度は行っておくべき絶景スポットだ。(往復1290円)

展望ポイントは限られているが、そのスケール感は国内でも圧倒的!紅葉期は観光客も多く渋滞も頻発するだろうが、阿蘇ややまなみとはまた違った展望が楽しめる。

マップ

  • 32.744984, 130.279070
  • 14
  • 16
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  •     

  • 32.744984, 130.279070

    雲仙市道小浜仁田峠循環線“仁田峠循環自動車道路”

  • 32.741194, 130.292181

    仁田峠第二展望所

大きい地図はこちら

  • in-out
  • ビューポイント
  • スポット(レストラン、道の駅、温泉、etc.)

ロードデータ

交通量

付近屈指の絶景道かつ、雲仙ロープウェイへの唯一のアクセス路の為、休日は観光バスやマイカーも大変多い。紅葉期は渋滞も珍しくない為、午前中の走行がお勧めだ。

路面

全線1.5車線の山岳路ながら、良好な舗装がされており大型マシンでも安心。しかし、荒天後は落ち葉や小落石もあり要注意だ。広くはないが全線一方通行の為、安心感は非常に高い。

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筆者プロフィール

神田 英俊

内外出版社発行、隔月刊ツーリング雑誌“MOTOツーリング”誌のコンセプター兼編集長。“旅人による旅人の為の雑誌”を基本コンセプトに、全国のDEEPな旅ネタを更に深く掘り下げて取材・掲載している。個人的なバイク趣向はオフロード。季節を問わず、主にキャンプを基軸とした旅が中心。冬季北海道ツーリングの常連でもある。バイクと共に温泉もこよなく愛しており、温泉ソムリエの資格を持つ秘湯巡礼ライダーでもある。