勝手に指標

  • 秘境感
    ★★★☆☆
  • 天空感
    ★★★☆☆
  • 潮風感
    ☆☆☆☆☆
  • 爽快感
    ★★★☆☆
  • 根性感
    ★★★★☆
  • 開放感
    ★★★☆☆

最高級米の産地が一望!
中越髄一の天空ロード

 ダイナミックな山岳絶景ロードの乏しい地域と言われる中越地方ながら、地域髄一の展望を誇る本格的山岳ワインディングルートがこの魚沼スカイラインだ。
 総延は18.8km。展望有料道路として昭和45年に開通したルートで、魚沼丘陵の稜線を南北にトラバースしている。しかしながら、単に稜線上を繋ぐのみのルートの為、純粋に交通連絡路としての存在意義は薄く、観光目的の車両以外は非常に少ない。その為、観光ハイシーズンでも渋滞する事は皆無で、快適なライディングが楽しめる穴場的雰囲気の道でもある。
 そのハイライトは、何と言っても魚沼盆地を一望するその展望。魚沼展望台・十日町展望台・八箇峠展望台の計3カ所に展望台が設けられており、関越自動車道沿線の街並みが眼下に一望できる。果てしなく広がる田園地帯は、国内最高級の米“魚沼産コシヒカリ”の産地。遥か彼方には霊峰八海山。迫力の大パノラマ風景は、感激間違い無しのまさに絶景だ。
 特筆すべきは景色だけではない。山岳感抜群のその道路様相もライダーにとっては楽しみの一つだろう。序盤は1.5車線のまさに酷道様相ながら、稜線付近まで高度を上げると比較的好線形なワインディングの連続。夏場は沿道に繁る草の為、少々展望は悪いながらも、全線にわたり信号は無し。展望の事を忘れ、思わずノンストップで駆け抜けてしまう程の好戦的なワインディングが続くのだ。
 また、アプローチルートの楽しさも魚沼スカイラインの特徴の一つだろう。関越自動車道でアクセスすると、塩沢石打ICが最寄り。魚沼丘陵を超え、新潟県の津南町へと続く国道353号の十二峠手前付近よりスカイラインが始まるのだが、この道は首都圏方面から北信州への最短ルートでもあるのだ。
 つまり、信州旅の序盤の楽しみとして魚沼スカイラインを活用する事も可能という事。当然、中越旅では定番の絶景ロードではあるが、信州旅の楽しみとしても十分検討の余地のあるポイントでもあるだろう。
 しかしながら、ブラインドコーナーや狭路区間も点在する為、“お手軽”とは言い難い少々ベテラン向けのルート。決して初心者にお勧めできない訳ではないが、細心の注意を払っての走行をお勧めしたい。


  • 魚沼スカイラインへのアプローチルート、魚沼丘陵を超える国道353号の十二峠付近だ。首都圏方面より北信州への最短ルートの為、信州旅の際にこのスカイラインへ立ち寄るのも大変お勧めだ。


  • まさに大蛇の如く続く連続スノーシェッド。こちらも魚沼スカイラインへのアプローチルート、六日町市と十日町市を繋ぐ国道253号の光景だ。雪国ならではの威容に圧倒される事だろう。


  • 魚沼スカイラインへのアプローチルートは狭路を含めると比較的多い。しかし、まさに酷道様相!とは言え、素晴らしい展望に感激する事は間違いない。交通量も皆無な為、爽快感は抜群だ。


  • スカイライン上の展望ポイントは地元でも有名な夜景スポット。関越道のイルミネーションと魚沼盆地の灯火は近隣屈指の絶景!但し、街灯は皆無な為、十分に注意して走行しよう。

  • スカイラインは概ね2車線ながら、路側帯皆無の狭路。また、チャッターバー(通称キャッツアイ)を設置した区間もある。特にロードペイントと誤認しやすい為、細心の注意を払って走行しよう。

  • 魚沼丘陵の麓には三国街道の宿場町でもある塩沢宿がある。文豪、鈴木牧之にちなみ“牧之通り”と命名されたメイン通りは、電柱排除整備がなされており近世の雰囲気抜群の様相。観光がてらぜひ立ち寄ってみよう。

マップ

  • 37.046668, 138.802287
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    魚沼スカイライン~新潟県道560号田沢小栗山線~

大きい地図はこちら

  • in-out
  • ビューポイント
  • スポット(レストラン、道の駅、温泉、etc.)

ロードデータ

交通量

特に利便性の高いルートではない為か、交通量は非常に少ない。但し、ダイナミックな線形が連続する事もあり、高速で走る地元ライダー&ドライバーも多く注意は必須だ。

路面

かつての有料道路ながら、狭路区間も多い為、決して快適ツーリングルートとは言い難い。路面の荒れも多少目立ち、落石も見受けられる為、大型車両は特に注意して走行しよう。

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筆者プロフィール

神田 英俊

内外出版社発行、隔月刊ツーリング雑誌“MOTOツーリング”誌のコンセプター兼編集長。“旅人による旅人の為の雑誌”を基本コンセプトに、全国のDEEPな旅ネタを更に深く掘り下げて取材・掲載している。個人的なバイク趣向はオフロード。季節を問わず、主にキャンプを基軸とした旅が中心。冬季北海道ツーリングの常連でもある。バイクと共に温泉もこよなく愛しており、温泉ソムリエの資格を持つ秘湯巡礼ライダーでもある。