勝手に指標

  • 秘境感
    ★☆☆☆☆
  • 天空感
    ★★★☆☆
  • 潮風感
    ★★★★☆
  • 爽快感
    ★★★★☆
  • 根性感
    ★☆☆☆☆
  • 開放感
    ★★★☆☆

守護祖霊達の故郷へ向け一直線!
海と陸。島人の原風景がここにある。

憧れの南国リゾート石垣島。観光地としては大定番ながら、ツーリングで走りたい絶景ロードのイメージは少々薄い。しかし、絶景に囲まれたこの島をバイクで走らない事は、旅ライダーとして大変勿体ない事なのである。
とは言え、愛車を石垣島へ持参するのは大変ハードルが高い。そこで、お勧めはレンタルバイク。比較的広い石垣島とは言え、島内巡りには原付や小型自二でも十分。料金も1日約3000円程度と大変お手頃価格なのだ。
さて、そんな石垣島の定番の絶景ロードと言えば、島を周遊する国道390号線や川平湾周辺のルートだ。ガイドブックやWEBでも簡単に検索可能で、もちろん一先ずは走っておきたいルートである事は間違いない。しかし、石垣島のイメージをまさに絵に描いたような秘密の絶景農道があるのだ。
この道は地元で“ニライカナイへ続く道”と呼ばれている一直線の農道だ。彼方にはアクアブルーの海とサンゴ礁。沿線には微風に揺れるサトウキビ畑とハイビスカス…。南国の楽園、石垣島のイメージをまさに具現化したようなロケーションは、衝撃的に感動的な光景だ。しかも、観光客は皆無。近年知られつつあるも、あまりにも穴場すぎて未だWEBでの紹介も少ない。
“ニライカナイ”とは八重山諸島をはじめ、沖縄や奄美諸島各地で伝承されている概念の事だ。遥か東の果ての海にある異界と言われており、生命の源の地と考えられている。また、島人達の魂はニライカナイより来て、死後ニライカナイに去ると考えられており、守護神・祖霊神が生まれる場所とも伝えられている。この道はジェットコースターのようにアップダウンをしつつ、遥か東の海上まで真っすぐ望む道。まさに、ニライカナイへのメインストリートなのである。
島人の伝承とそのロケーション。石垣島の世界観を凝縮したようなその光景は“絶景”という言葉すらチープに感じる程、あまりにも神秘的な風景。島人の世界観と伝承が凝縮した、石垣島ならではの原風景だ。南国の潮風と共に走るバイクだからこそ、その感動は一層大きなものになるに違いない。

島北部の県道79号線より望む川平湾。通称“裏川平湾”と呼ばれており、観光客はかなり少な目。少々遠望的な雰囲気だが、本土では味わえない絶景が堪能できる。

川平湾を望む間道。島の細道へ気軽に入れるのもバイク旅ならではのメリット。レンタルバイクは普段使いのモデルが多いが、だからこそ島の風景に溶け込む自然さがある。

こちらも穴場絶景ロード。島北部の東西を連絡する裏道、野底林道だ。途中の展望台からは島が一望!サンゴ礁と青い海を絶好の展望で堪能できるぞ。

石垣島は八重山諸島観光のハブとなる中心地だ。周辺の離島へは主に高速船で移動。石垣本島だけでなく、離島巡りも八重山観光の醍醐味なのだ。

路面の真っ白な砂が印象的な竹富島。集落中心部は特長的な古民家が立ち並び、琉球王朝を思わせる異国情緒溢れた風景が堪能できる。

日本最南端の有人島、波照間島。台湾まで240kmという近さだ。年に数回、台湾の新高山が波照間島から目視できる。周辺はサンゴ礁。日本とは思えない風景が広がる。

波照間島では定番のビーチ、ニシ浜。リーフに囲まれた穏やかな天然のプールだ。水中に潜ると、波に合わせてサンゴの殻が奏でるメロディーが聞こえるぞ。

マップ

  • 24.371692, 124.233780
  • 13
  • 18
  • 8
  • 24.371692, 124.233780

    ニライカナイへ続く道 ~石垣市農道~

大きい地図はこちら

  • in-out
  • ビューポイント
  • スポット(レストラン、道の駅、温泉、etc.)

ロードデータ

交通量

交通量の多い国道390の枝道にもかかわらず、農作業車以外の通行は殆ど無い。しかし、近年絶景ポイントとして知られ出しており、観光客の路駐に注意が必要。

路面

幅も広く浮き砂も無い為、大変良好。海を遠望するとジェットコースターのように凹凸した道路線形が大変美しい。一直線ながら農道の為、速度にはくれぐれも気を付けたい。

◆公式SNSにて更新情報をお届け!

筆者プロフィール

神田 英俊

内外出版社発行、隔月刊ツーリング雑誌“MOTOツーリング”誌のコンセプター兼編集長。“旅人による旅人の為の雑誌”を基本コンセプトに、全国のDEEPな旅ネタを更に深く掘り下げて取材・掲載している。個人的なバイク趣向はオフロード。季節を問わず、主にキャンプを基軸とした旅が中心。冬季北海道ツーリングの常連でもある。バイクと共に温泉もこよなく愛しており、温泉ソムリエの資格を持つ秘湯巡礼ライダーでもある。