勝手に指標

  • 秘境感
    ★☆☆☆☆
  • 天空感
    ★☆☆☆☆
  • 潮風感
    ★★★★☆
  • 爽快感
    ★★★★☆
  • 根性感
    ★☆☆☆☆
  • 開放感
    ★★★☆☆

涼風と雄大な琵琶湖を一望!
プチ北海道の旅情を存分に堪能

この夏も変わらぬ酷暑ながら、琵琶湖岸のツーリングは涼しい湖岸の涼風が魅力。まさに夏バイクには最高の旅路だ。琵琶湖は近畿圏では定番のツーリングスポット。特に“ビワイチ”と呼ばれている琵琶湖一周ツーリングは、関西ライダーなら一度はやった事があると言っても過言でない。琵琶湖とバイクは切り離せない重要なキーワードなのである。
とは言え、琵琶湖は国内最大の湖。“ビワイチ”も良いが、やはりエリア・ポイントを決めて走るのが、最もメジャーかつ効率的に琵琶湖岸ツーリングを楽しむ手法だろう。中でも定番のルートは彦根・米原・近江八幡といった東岸周遊ルートだが、実は少々マイナーながら爽快なツーリングを楽しめるポイントが西岸にあるのだ。
それが、今回ご紹介する“風車街道”。琵琶湖西岸のほぼ1/3を一気に走り抜ける、約31kmのルートである。琵琶湖西岸と言えば、メインルートは湖岸を走る国道だ。しかし、山裾が湖直近まで迫る地形の為、ルートの選択肢が少なく、主要街道はこの国道がほぼ全てを担っている。その為、全体的に交通量は多く、通勤渋滞も頻繁に発生する慢性渋滞路線でもあるのだ。しかし、その渋滞路線のエスケープルートとしても活用可能な快走路がこの風車街道なのである。
風車街道はほぼ全線が琵琶湖に沿っており、雄大な琵琶湖を全域で楽しむ事が可能だ。しかし、湖岸に広がる雄大な田園地帯も外せないポイントの一つだろう。抜けるような直線道路に一面の水田。ほぼ大都市圏と言っても過言でないこの地域に突如現れる、プチ北海道の風景だ。実はこのルートは地元ライダーには大人気の定番路線でもあり、休日には多数のライダー達が訪れる。その行き交うライダー達同士で自然発生的に根付いているのがピースサイン。近年は“ヤエー”とも呼ばれているあのサインだが、このルート上ではヤエー率が非常に高いのだ。風景良し。シチュエーション良し。そして雰囲気抜群!ツーリングの聖地、北海道の要素を凝縮したとも言える光景が味わえるのも、風車街道の大きな魅力だろう。
ちなみにこのルートは“風車街道”と呼ばれているが、別に風車があちこちにある訳ではない。地元では湖周道路と呼ばれるルートだが、道の駅しんあさひ風車村に設置されている風車が地域の象徴とも言える為、この呼ばれ方をしているようである。決して風車林立…の風景は期待できないが、バイクならではの“風”を感じつつ、走りと風景を楽しむにはうってつけのスポット。バイク旅の原風景を味わえるルートでもあるのだ。

外ヶ浜園地は無数にある湖岸公園の一つだが、琵琶湖を直近でバイクと共に眺められる穴場的スポット。日の出や黄昏時の風景も素晴らしく、落ち着いて琵琶湖を楽しめる。

街道沿いには広大な田園地帯が広がる。牧場…という訳ではないが、この広がり感と展望感はまさに北海道の情景。ルートの情景変化も適度で風景バランスを楽しめる絶景ロードだ。

まるで北海道の平原を連想させる快走路の情景が風車街道の特徴。行き交うライダー同士での“ヤエー”が普通に起こる。信号も少なく、国道のエスケープルートとしても有効。

風車街道を経由し、鯖街道へアクセスするならお勧めの立ち寄りポイントが畑の棚田。標高差100mの山間部に広がる階段状の棚田は日本の原風景を想わせる絶景スポットだ。

絶景スポットとしてあまりにも有名な、メタセコイア並木ロードも比較的近隣。風車街道より約4km程度の寄り道だ。紅葉時の色彩はさすがに美しい。秋のツーリングにはお勧め。

風車街道南端まで来れば、あの絶景スポット“白鬚神社の鳥居”は目の前だ。水面に立つ鳥居が幻想的かつ不思議な光景を醸す。国道沿いの為、見落とす事も無い。一度は行ってみよう。

マップ

  • 35.317980, 136.068392
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    耶馬渓路~大分県道28号線 森耶馬渓線他~

大きい地図はこちら

  • in-out
  • ビューポイント
  • スポット(レストラン、道の駅、温泉、etc.)

ロードデータ

交通量

決して少なくはないものの、爽快に琵琶湖岸の走りを楽しめる穴場的なルート。アクセスのメインルートである国道161号は通勤渋滞も発生する上、交通量も大変多いので要注意。

路面

高規格に整備された幅広2車線路で初心者でも安心して走りを楽しめる。風車街道は信号も少なく快走可能だが、取り締まりやスピードには注意して走行しよう。

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筆者プロフィール

神田 英俊

内外出版社発行、隔月刊ツーリング雑誌“MOTOツーリング”誌のコンセプター兼編集長。“旅人による旅人の為の雑誌”を基本コンセプトに、全国のDEEPな旅ネタを更に深く掘り下げて取材・掲載している。個人的なバイク趣向はオフロード。季節を問わず、主にキャンプを基軸とした旅が中心。冬季北海道ツーリングの常連でもある。バイクと共に温泉もこよなく愛しており、温泉ソムリエの資格を持つ秘湯巡礼ライダーでもある。