未成年や高校生の方がバイクを買う場合の注意点について解説をします。

バイクに乗ると決めた際に、まず考えておくべき事とは?

バイクはクルマ以上に乗車中のリスクを伴う乗り物です。
公道に出るということは社会に出ることでもありますから、道路交通法といったルールを守ることはもちろんのこと、マナーやモラルも身に付けていく必要があります。

そして、未成年者の場合は、バイクの免許を取ったりバイクを買ったりすることに親御さんが反対されることも少なくありませんから、まずは家族に理解してもらい、どう納得させるかが重要なポイントになってきます。

三ない運動を撤廃してバイクの免許が取れるようになった埼玉県では、免許を持っている、又はバイクに乗っている高校生のための安全運転講習会「高校生の自動二輪車等の交通安全講習」が開催されていますが、そこに来ている高校生へのアンケート結果では以下の通りでした。

Q.バイクを運転しようと思った理由は何ですか?(自由回答から目立つものを抜粋)
・周囲の影響から
・家族がバイクに乗っている
・移動が速く便利
・行動範囲を広げたい
・道路交通法を学んでおきたかった
・通学に利用するため
・アルバイトの通勤に利用するため
・家庭のため(親の送迎負担を減らす等)
・自宅の周囲が交通不便のため

もちろん、単純にバイクに乗りたい、ツーリングを楽しみたいといった理由もありますが、まだまだ社会的信用が得られていない未成年者の場合は、上記の理由のように「なぜバイクが必要なのか?」を明確に答えられたほうが、家族や周囲の理解も得やすくなるでしょう。

家族との間で
・安全性の高いフルフェイスヘルメットをかぶる
・プロテクターを使用する
・夜間は乗らない
・2人乗りはしない
・改造はしない
などの約束をする人も多いようです。

未成年者はどうやってバイク免許を取る? 学校や親に内緒でバイク免許を取れる?

未成年者、特に高校生の場合は、学校の校則で「バイクの免許を取ってはいけない」とされていることが多いです。
三ない運動を撤廃した埼玉県でも、免許を取る際には保護者の同意を得た上で、学校に届け出る仕組みとなっています。また、任意保険への加入も原則義務付けられています。

教習所に入所する際にも、未成年者の場合は保護者の同意が必要なことが多いですし、都道府県によっては高校生が教習所に入所する際に、学校長からの許可証が必要なところもあります。
また、教習所と学校で連携がなされていて、教習所に入所したことが学校に連絡される地域もあるようです。

そうした地域でなければ、親御さんや学校にバレずに免許を取ることも可能ですが、未成年者の初心運転者事故率(免許取得後1年以内の事故)は比較的高い傾向にありますし、何かあった時のことを考えれば、少なくとも親御さんにまで内緒にして免許を取ることは避けるべきでしょう。

なお、免許取得に関しての詳細は通おうと検討している自動車教習所に確認してください。

未成年や高校生がバイクを買う方法は?


民法改正により成年年齢が20歳から18歳に引き下げられました。
2022年4月1日に18歳、19歳に達していた人は、その日からすでに新成人となっています。
携帯電話を契約する、部屋を借りる、クレジットカードを作る、高額商品のローンを組むといったことが18歳からできるようになりました。

しかし、未成年の場合はお金が用意できていても、親権者の同意書やお店から親権者への電話確認、あるいは同席により親権者と契約するといったことが必要となります。

これは法律で定められたことではありませんが、先に述べたように、バイクはリスクの高い乗り物ですので、こうした対応が取られることが多いです。

未成年の方がバイク王でバイクの購入をする場合

契約時に親権者の同席、または電話での同意確認をしていただいています。
契約書にも親権者のサインと押印をしていただいています。

未成年の方がローンでバイク購入をする場合、親権者に代理契約をして頂きローン審査を受けて頂きます。

バイク王でのバイク購入に関するお問い合わせはこちらのページより

未成年におすすめのバイク選びのコツは?

未成年や高校生の場合は、初めてバイクを買うというケースも多いと思います。
通学・アルバイト・通勤などに使いたい場合はメットインスペースに荷物も入れられる50ccスクーターが便利です。突然の雨に備えたレインウェアも収納できます。

また、ツーリングを楽しみたい、有料道路や高速道路に乗ってより遠くに出かけたいというなら、車検(正式名称は、自動車検査登録制度)もなく維持費も安い250ccクラスから乗り始めるのが良いでしょう。

バイクの購入後も、メンテナンス代・ガソリン代・任意保険料金などの維持費がかかるため、250cc以下の排気量の比較的維持費が安いバイクがおすすめです。

バイク購入後の運転講習会やライディングスクールについて

免許取得が許可されている自治体や地域、学校では高校生向けに安全運転講習を行っている場合があります。
埼玉県の場合には、公立高校生を対象に埼玉県教育委員会が主催しています。
バイクの免許を持っている、又はバイクに乗っている生徒が、年に1回、自分の住んでいる地域の自動車教習所に集まって、実技講習と座学講義、さらには救急救命法などのレッスンを受けます。

自分の住んでいる地域でこうした取組みが無い場合でも、日本二輪車普及安全協会(バイクメーカー等による二輪団体)と地域の警察等によりグッドライダーミーティングといった運転講習会が開催されているので参加してみてください。

●ご参考:グッドライダーミーティング(安全運転講習)
※日本二輪車普及安全協会によって各地域ごとに開催情報が掲載されています。

また、バイク販売店や販売会社などが主催するライディングスクールも各地で開催されています。ぜひインターネットで探してみてください。

●ご参考:YRA(ヤマハライディングアカデミー)
※「YAMAHA」の販売会社であるヤマハ発動機販売が主催するライディングスクール

まとめ

・未成年がバイクを購入する場合、事前に家族や親権者に納得をしてもらう必要。
・納得してもらうためには事前に約束を決めると理解も得やすくなる。
・高校生が教習所に入校する場合、親権者の同意が必要なところが多く、都道府県によっては学校長からの許可証が必要なところや、教習所に入校したことが学校に連絡される地域もある。
・バイク王で未成年がバイクを購入する場合、親権者の同席か電話での同意確認が必要。契約書に親権者のサインと押印も必要
・車検の無いバイクは維持費が比較的安い250cc以下のバイクがおすすめ
・バイク購入後の運転講習会やライディングスクールでスキルを身に付けると安心。

未成年者でもバイクを買うことはできます。
でも、大切な家族を心配させないように、しっかり考えて準備をしてから、免許を取ってバイクを買うのが良いです。

バイクに乗るということはリスクを身近なものとして考えるということです。
安全第一で便利さや楽しさはその先にあると考え、良いバイクライフを送りましょう!

筆者プロフィール

田中淳磨

二輪専門誌編集長、二輪大手販売店、官公庁系コンサルティング事務所等に勤務ののち二輪業界で活動するコンサルタント。二輪車の利用環境改善や市場創造、若年層向け施策が専門で寄稿誌も多数。