夏にバイクに乗る際の注意点を解説!
公開日:2024.06.25 / 最終更新日:2024.06.25
バイクは生身をむき出しにして乗るため開放感が高い乗り物ですが、同時に気温や天候の影響を大きく受けます。
中でも夏はライダーにとって最も過酷な時期と言っても過言では無いでしょう。
冬は着込んだり電熱アイテムを使用することである程度の暖をとって快適性を高めることができますが、バイクには車と違ってエアコンなどの冷やす機構はついておらず直射日光を浴び続けることに加え、走行中に受ける風も生ぬるかったりするためです。
今回は夏にバイクに乗る際の注意点について解説していきます。
夏のバイクの服装
夏にバイクに乗る際はは暑さ対策が重要です。
通気性のよいメッシュ素材を使ったジャケットやグローブのほか、ウェアの各部にベンチレーション機能を設けることで服内部の熱気を排出し蒸れにくくしているものが多いです。
冷感インナーと組み合わせると効果的です。
夏場のライディングを快適にするアイテム
エアインテーク
エアインテークは袖口から走行風を取り入れることができるアイテムです。
山間部や高速道路などでも大きな効果を感じることができます。
インナーキャップ
インナーキャップを頭にかぶっておくとヘルメットの走行風導入および内部エアー排出機能により頭部の汗と熱を蒸散して、ヘルメット内部が蒸れにくくなる効果に期待が持てます。
夏場はメンテナンスも大切
夏場はとにかく汗をかきます。冷感スプレーなどで体温の上昇や発汗を抑えることもできますが、その効果はせいぜい半日程度です。
特に、ライディングジャケットとヘルメットの内装は汗をよく吸収するので、ツーリングから帰ってきたら都度洗濯することが理想です。
なお、宿泊ツーリングの際には消臭剤などを携帯するとよいでしょう。
ウェアやヘルメット内装が吸収した汗を一晩放置しておくと翌朝臭うことがありますが、消臭剤を吹いておけば安心です。
ちなみに、ヘルメットやグローブの乾燥機も販売されています。プラズマイオンと大風量で消臭・乾燥するものです。
アンモニアや硫化水素を消臭でき、カビも抑制できるなど高機能で安心です。
半袖・短パンは危険
夏は暑いからと、半袖・短パンでバイクを運転することには様々なリスクがあります。
暑い時期でも長袖長ズボンとくるぶしの隠れるシューズで安全性を高めましょう。
事故時のリスク
半袖・短パンでバイクに乗っても違反にはなりませんが、危険な行為であるため絶対におすすめできません。
転倒した際には肌と地面がこすれることで大けがを負う可能性があります。
立ちゴケの際にも、熱くなったアスファルトやマフラー熱などでやけどを負うこともあります。
運転操作に影響が出るリスク
真夏は直射日光の熱により、バイクの各部が高温になります。
そのため、短パンでニーグリップをするとタンクやフレームに触れた膝がやけどをする恐れがあります。
熱くてニーグリップができないなんてことになると運転にも支障が出てしまい危険です。
熱中症のリスクが高まる
半袖・短パンだと走行中でも露出部がどんどん日焼けをしていきます。
すると、やけどと同じ状態になり体内の水分が奪われて脱水症状や熱中症になる恐れがあります。
夏でも長袖長ズボンを
なお、この他にも、飛んできた虫が当たってきたり、飛び石によってケガをする恐れもあります。
ナイロン製メッシュジャケットやメッシュ生地の化繊インナーウェアを着ていれば、走行風と汗(水分)による気化熱効果でTシャツ1枚よりも体の表面温度を効率的に下げ、汗を乾かすことができます。
汗がベタつくような蒸し暑い日ほど、気化熱を意識した長袖・長ズボンを着用してください。
サンダルでバイクを運転すると違反になることも
夏場にサンダルでバイクに乗っている方を見かけますが、各自治体の公安委員会によっては違反となる可能性があります。
サンダルや下駄で運転した場合
違反行為の種別 | 車両区分 | 違反点数 | 反則金 |
公安委員会遵守事項条例違反 | 原付一種 | なし | 5,000円 |
自動二輪 | なし | 6,000円 | |
安全運転義務違反 | 原付一種 | 2点 | 6,000円 |
自動二輪 | 2点 | 7,000円 |
例えば、鎌倉・湘南エリアに海水浴場が並んでいる神奈川県には、神奈川県道路交通法施行細則第11条(4)があり、『木製サンダル、スリッパ、下駄など運転を誤る恐れのある履物で車両を運転しないこと』という条例規定があります。
クロックスやハイヒールなどでも取締りを受ける恐れがありますし、そうした履物で事故を起こした場合は過失が高いとみなされ、示談交渉や裁判時に不利になるとされています。
詳細は、各自治体の道路交通規則や道路交通法施行細則を確認してください。
こまめな水分・塩分補給が重要
夏場は熱中症にも気をつけ、こまめに水分補給をする必要があります。
補給する水分は水やお茶などでも良いですが、スポーツドリンクや経口補水液などもおすすめです。
また、水分補給だけではなく塩分入りタブレットなどでしっかりと塩分補給をすることも重要です。
飲み物と違ってかさばらないため、ウェアのポケットなどにいくつか忍ばせて手軽に塩分摂取できるようにするのがおすすめです。
塩分補給が重要な理由は、汗をかくことによって体内の水分・塩分・ミネラルなどが奪われてしまうため、水分補給だけを行うと血液中の塩分やミネラルの濃度が低くなり熱中症の症状が出現することがあるためです。
また、水分は一気に摂取するのではなくこまめに摂取するほうが良いため、ツーリングの計画を立てる際は普段よりも休憩を多めに予定することがおすすめです。
疲労感を感じる前に休憩をとる事を意識し、余裕あるツーリングを行うと良いでしょう。
夏ツーリングのコツ
渋滞を回避する
渋滞を回避するだけでも熱中症リスクを大きく下げることができるといえるでしょう。
渋滞で停止している時間が短いほど屋外にいる時間を短縮しやすいためです。
ツーリングの出発時間と帰宅時間を少し早めて混雑する時間帯と重ならないようにしたり、渋滞が起きにくいルート選択をするのがおすすめです。
なお、すり抜けは非常に危険な行為のため渋滞していても絶対にしないようにしましょう。
ツーリングスポット選び
夏ツーリングは気温に応じてツーリングスポットを選ぶのがおすすめです。特に山方面のツーリングがおすすめと言えるでしょう。
山は標高が高く、一般的に標高が100m上がるごとに気温は0.6℃下がると言われているため、市街地と比較して気温や体感温度が低くなる事が多いでしょう。
また、山は木々が生い茂り日陰となる路面も多く、ダムや川などの水辺ではより涼しさを感じることができるでしょう。